清遊ブログ  大田の沢のカキツバタなど

風薫る五月。
季節は移り、新緑が目に染みる頃となりました。

上賀茂の大田神社に出かけました。

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京都に住んでいてもなかなかタイミングよく花の咲く頃に行けることがないのですが、今年の「かきつばた」はどうでしょうか。


神社の辺りは連休が明けたところで、ようやく静けさを取り戻していました。

お参りするより先に大田の沢をのぞいてみます。

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咲いていました!
見たかったこの景色がありました。

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周囲の新緑に溶け込んだ、紫と緑の見事なこと。
古代より群生しているという野生のかきつばた。

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「神山や大田の沢のかきつばた 
   ふかきたのみは 色にみゆらむ」

俊成の歌に詠まれた風景は目の前にあります。

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この大田の沢も、深泥池も、昔、京都が海だったことを示すもの。
今が見ごろで、5月20日頃まで楽しめるそうです。
さて参道を進み、本殿にお参りします。

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大田神社は上賀茂神社の境外摂社で、上賀茂神社より先に祀られていたこの地域一帯の地主神。
そして上賀茂さんの摂社はすべて拝殿を持っていると先日の講座で教わりました。

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御祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)。
拝殿は割拝殿になっています。


ここで、毎月十日の夜、ちゃんぽん神楽が奉納されます。


参道の両側には白鬚社、百大夫社、鎮守社。
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参道の入り口には福徳社があります。

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大田神社をあとに、賀茂川の東にある府立植物園のなかの「半木(なからぎ)神社」へ。
半木神社へは北山通り側の入口から入ると近いのです。

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半木神社のある「なからぎの森」は周りに池がめぐり、庭園の景をなし、静かで素晴らしいところ。
木々が茂り、下草や土を踏んでの散策は気持ちが休まります。
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風が渡ると水面が揺れて。
いつまでも佇んでいたいお勧めの場所です。
こんなほほえましい光景も。

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半木神社の御祭神は天太玉命(あめのふとだまのみこと)。
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この辺りは錦部(にしごりべ)の里といい、カモ氏によって開墾された地で、古く養蚕製糸の業が営まれたところだそうです。

カモ族と秦族の人々がこの業の守護神として四国阿波国から天太玉命を勧請したと伝えています。
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最後に同じく上賀茂神社の末社「小森神社」をご紹介しましょう。
北山通りと大宮通りの交差点から少し北へ行き、東に折れたところ。



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小森社はなんと緑町公園という児童公園のまん中に鎮座していました!

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がらんとした公園の真ん中に石垣が造られて、そこに祀られています。


ちょっと珍しい光景。
御祭神は水分(みくまり)神。石段を上ってお参りしました。

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遊具のライオンが狛犬の役割みたいです…。

でもじつはもっと守られていました!


地元にいてしか撮れない写真をご覧ください。
これぞ京都通? それではまた。
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和菓子の会 ご報告

422日、井上由理子講師による和菓子の会「芸能と和菓子」を催しました。

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まずは春の踊りの季節によせて、「都をどり」を始め、京都の五花街の踊りと、その折に出される花街ごとの「じょうよ饅頭」の意匠を。

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そして、今日の本題、狂言にでてくるお菓子。
「菓争(このみあらそい)」や「業平餅」「附子(ぶす)」といった狂言やそこに出てくるお菓子を紹介していただき、
その成り立ちやその時代の菓子について学びました。
古典芸能に精通しておられる井上先生ならではのお話です。

芸能とお菓子の歴史には密接な関係があるのですね!
そして当時をしのばせるお菓子を実際に試食。

「醒井餅(さめがいもち)」は米どころ近江の水と米が成せるわざ。
美味しいかき餅です。ぱりぱりという食感、こうばしさが口いっぱいに広がります。

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菊水飴は水あめ。
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醍醐寺三宝院門跡から菊の御紋の暖簾と和歌を賜り、菊水飴と称した由緒があります。

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砂糖を使わない製法。やさしいお味です。
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さて、いよいよこの時期の和菓子をご紹介いただきました。

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この時期は弥生の「菜の花」、
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そして「桜」のさまざま、
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               しだれ桜
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                 花筏
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                花月夜
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                春の水
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                 春水
「若葉」や下の「新芽の香」といった新緑の頃の菓子、
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また、「藤浪」や「胡蝶」、「岩根のつつじ」など春の盛りへと向かう意匠が揃うそうです。

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                                 野花
さて、井上先生のお話の後は、今日の花街のお菓子をふまえて、和菓子プチ体験コーナーを試みました。

じょうよ饅頭をヒントに、ご参加の皆さんに、三種類の食紅と木の芽を使い、それぞれのお菓子を作り上げていただきました。

さて、構想は?
 

皆さん、どんなデザインにしようか迷われるかと思いきや、すぐに取りかかられました。
集中力すごいです。熱心!

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好みの色をつくり、配色を考え、黒文字や爪楊枝などで思い思いに、自由な筆運び。
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銘をつけて完成です。
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前日の「上賀茂神社」講座から着想されたのでしょうか。
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銘もさまざまに─
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蛸…法華経の功徳あり。
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季節を感じて─
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皆さんの思い描く春の景色。好きな草花。

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春のイメージが映されて…。
皆さんの感性、素晴らしいですね!

全部をご紹介できないのが残念です。


この体験コーナー、じつは想像以上に盛り上がりました!


いよいよ最後は堤講師の小咄です。
和菓子は手のひらに載る小さな世界ですが、きょうのお話は「日本の尺度」について。
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一尺、一合、一石、一反、一貫、一尋…の語源を皆さんに伝授。
日本の寸法は身体尺といって人の体が基本になってできているのだそうです。
なるほど! 聞いたら人に話したくなる話。


井上、堤両先生と皆さんの楽しい時間はあっという間に過ぎ、和菓子の会は
無事お開きとなりました。


京都・清遊の会は、皆さまと講座や現地で学び、時には参加し体験する、そんな会でありたいと願っています。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

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清遊ブログ 宮島紀行

ようやく桜の便りが聞かれる頃となりました。
京の遅い春を待ちかねて、でもないのですが、瀬戸内、安芸の宮島へでかけました。
宮島は日本三景の一つ。
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島には平清盛と平家一門の崇敬をうけた厳島神社があり、清盛が納めた「平家納経」でも知られています。

広島から宮島口まで移動し、宮島口からフェリーで宮島へ。
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                        宮島口の蘭陵王像

快晴。暖かい風に吹かれ船上は快適です。

ほどなく大鳥居とそして背後に山々が見えてきました。
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この姿、観音様の横顔に見えるのです。
左から額、くぼんだ所が目、そして鼻…。おわかりいただけたでしょうか?
堤先生に教えていただいた折りにはよくわからず出かけたのですが、帰って写真を見て理解できました(笑)
湾の入り江にそびえる朱塗りの大鳥居、その奥に海にうかぶ朱色の社殿が見えてきました。
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厳島は、「神を斎(いつ)きまつる島」として「厳島」と呼ばれるようになったといいます。
古くから島そのものが神聖化されてきました。
島の最高峰である弥山(みせん)は標高530m。
弘法大師が開いたと伝承のある山岳信仰の霊地で、原生林におおわれ、弥山本堂三鬼堂(さんきどう)のほか御山(みやま)神社大日堂などが建っています。

厳島神社は、広島湾の入り口にうかぶ宮島(厳島)の海岸に建ち、平安時代の寝殿造りを神社に取り入れた建築美で知られ、古来、安芸の国一宮として尊崇されてきました。
創建は推古元年(593)、佐伯鞍職(さえきくらもと)によると伝わりますが、平安末期の久安2年(1146)、清盛が安芸の守に任ぜられ、平家一門の崇敬が始まって以来、現在のような壮麗な社殿が営まれるようになりました。
御祭神は宗像三女神(むなかたさんじょしん)
市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)、田心姫命(たごりひめのみこと)、湍津姫命(たぎつひめのみこと)。

天照大神と須佐之男命の誓約(うけひ)の際に誕生した神々。
宗像三女神は海上交通を司る海の神々として信仰されてきました。
また御祭神のうち市杵島姫命はいつしか弁財天と習合し、日本三弁天の一つと称されるようになりました。

さて、大鳥居です。
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宮島のシンボルで、両部鳥居と呼ばれる独特の姿。
写真は満潮から1時間ほど経った頃の姿です。

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現在の「伊都岐島神社」の扁額は有栖川宮熾仁(たるひと)親王の御染筆。
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海側の扁額は「厳嶋神社」。

参詣の人々で賑わっている様子が見えます。
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船を降り海岸を歩きます。
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空も海も澄んで美しい景色です。

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 二位殿灯籠 壇ノ浦の合戦で、安徳天皇とともに入水した
平清盛の妻、時子の供養のため建てられた灯籠。

いよいよ厳島神社へ。
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東廻廊(国宝)を進みます。
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蟇股(かえるまた)にも古様を感じつつ…

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まずは摂社の客(まろうど)神社。
「まろうど」とは…海を越えて寄りくる神。
講座で先生から教わったばかりです。
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正面は祓殿(はらいでん)。その後ろが拝殿、そして本殿となります。
檜皮葺(ひわだぶき)の屋根が美しいですね。
客社の造りは本社と同様の構成になっています。

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           反対側から見て。両流造りの客神社本殿。

客社は摂社のなかで最も大きく、厳島神社の祭典はすべてここから始まるならわしです。

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                客社の祓殿、拝殿、本殿とも国宝。

御祭神は五柱の男神。やはり天照大神13_R.JPGと須佐之男命の誓約の際、さきの宗像三女神のあとに誕生した神々。
天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)は天孫ニニギノミコトの父神にあたります。

ちなみに厳島神社の神紋は三つ盛亀甲に剣花菱。出雲大社と同じです…
客神社の背後にみえるのは五重塔

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そして秀吉が建てた大経堂・豊国神社(千畳閣)です。
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秀吉が没したため、完成をみないまま現在に至っています。

五重塔と千畳閣は厳島神社の東の丘に建ち、客神社の借景になっています。

─さて社殿にもどり、

宮島八景のひとつ、鏡の池
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左手の円形のところ。たえず清水が湧き出ています。
回廊の釣灯籠は毛利輝元が寄進したのが始まりだそうです。

朝座屋(あさざや) 神職が参集するところで、朝の祭典の前に使われることが多かったためこの名があります。
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寝殿造りの対屋(たいのや)の特徴を持ちます。
こちら側(東側)は切妻屋根、反対側の屋根は入母屋造りです。
向こうに見えるのは本社本殿の屋根。


桝形(ますがた) 
廻廊と祓殿で囲まれたところ。
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旧暦617日に行われる管絃際には管絃船が楽を奏し、この桝形に入ってくるのだそうです。

卒塔婆石(そとばいし)と康頼(やすより)灯籠

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鹿ヶ谷の謀議により僧俊寛、藤原成経らと喜界ヶ島に流された平康頼が、母をしのんで二首の和歌を千本の卒塔婆に書いて流し、そのなかの一本が流れ着いた石という伝承があります。
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灯籠は許されて都に帰ってきた康頼が御礼のために奉納した灯籠。

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いよいよ本社です。宗像三女神のほかに30柱が相祀されています。
前方の祓殿は、客社と同様、三方に庇をつけた特徴ある建物でその後ろが拝殿です。
拝殿の屋根は入母屋造り。下から見上げると棟が二つ見え、その上を一つの棟で覆っていて、三棟(みつむね)造りというのだそうです。
本殿の屋根は見えにくいのですが、切妻両流造り。檜皮葺に瓦を積んだ化粧棟で寝殿造りの様式を伝えています。 
水平に広がる屋根の姿が優雅です。
高欄で囲まれているのは高舞台(たかぶたい)
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         本社祓殿から高舞台、大鳥居を見たところ。
祓殿は折上げ小組格天井で、
勅使が参詣されるなど特別なときに使われます。

拝殿前の高舞台(国宝)では舞楽が舞われます。
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舞楽は清盛が四天王寺から伝えたといわれ、
陵王・振鉾・万歳楽・延喜楽・太平楽・抜頭など二十数曲が今なおこの厳島神社で舞われます。
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見えにくいのですが、平舞台(ひらぶたい)の突き出ているところ、突端が
火焼前(ひたさき)。 ともに国宝です。
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         手前が右楽房。その右にあるのが右門客神社

そして平舞台の前、両側に門客(かどまろうど)神社と楽房があります。

門客神社は門をつかさどる豊磐窓神(とよいわまどのかみ)、櫛磐窓神(くしいわどのかみ)をお祀りします。

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楽房は舞楽のさい雅楽を奏するところ。

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手前が右楽房。 向こう側が左楽房。これらもみな国宝です。

インド・唐から伝わったものを左舞(さまい)といい、左舞を舞うときは左楽房で奏し、   満州・朝鮮半島から伝わったものを右舞(うまい)といい、右楽房で奏するのだそうです。
いつかここで舞楽を見てみたいものです。

天神社(てんじんしゃ)

菅原道真を祀る。古くは連歌堂といい、明治時代の初めまで毎月連歌の会が催されていました。
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大国社(だいこくしゃ)
写真がないのですが、本殿の西側にあり、ご祭神の大国主命(おおくにぬしのみこと)が、本社御祭神のうちの田心姫命と結婚していますので、本社に近い場所にお祀りされているということかもしれません。

能舞台
永禄年間に毛利氏によって寄進されました。
日本で唯一、海に浮かぶ能舞台。
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切妻造り。立派な大瓶束(たいへいづか)。


反橋(そりばし) 
別名勅使橋といい、昔、勅使が参拝されるときに渡られたそうです。
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ひとまわり見学し終えました。
向こう岸をぼんやり眺めていると、
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鹿が境内を悠々散歩しています。ここではふつうに見られる光景?


下は、西方の多宝塔の辺りから眺めた神社です。
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まるで模型のように見えますが本物です(笑)。よく見ると手前の
西廻廊側が出口になっています。
ここから出てきたのです。
こちら側はごらんのとおり唐破風屋根です。入口は切妻屋根でした。


海上に浮かぶ鮮やかな朱色、水平に広がる社殿の美しさ、屋根も左右で異なる繊細な造り、取り合いの変化と調和。細やかな美意識が感じられます。
まさに清盛が実現した龍宮城であると先生からお聞きしたとおりです。

清盛が厳島神社を信仰した背景には、清盛が瀬戸内海を中心に勢力をのばしていったことがあげられます。

瀬戸内海は九州と近畿を結ぶ重要な交通路であり、清盛は博多から瀬戸内海をとおって大輪田泊(おおわだのとまり)までを結ぶ日宋貿易のルートをひらきました。
海を基盤として勢力をのばした清盛は、瀬戸内海の守り神としてうやまわれていた厳島神社を平氏一族の守護神としたのです。
清盛は福原に住むようになってより、たびたび千僧供養を行っています。
法華経の読経によって、海神、すなわち龍神が怒り風波が起こらぬよう、海路の安全を守る願いが込められていたのでしょう。

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六波羅蜜寺の清盛像 出家して後の法名は静海。
その信仰の深さは清盛が奉納した「平家納経」(国宝)からも知られます。長寛2年(1164)、清盛と平氏一族が神への感謝と来世の幸福を祈って厳島神社に納めた33巻のお経。
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その奉納内容と過程にはいくつかの疑問が残りますが、金銀をちりばめた料紙に書かれ、美しい絵と相俟って平安時代の美術作品のなかでも最高傑作のひとつとされています。

─大河ドラマではなかなか理解できない清盛像やその信仰について、ぜひとも堤先生の講座で、より深いお話をお聞きしたいと思います─
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     宝物殿
 当の「平家納経」はただいま出張中でした。

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    宝蔵
 宝物館や収蔵庫ができるまでは「平家納経」も
この宝蔵に納められていました。

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  三翁神社(さんのうじんじゃ)
  厳島神社の創建にかかわる佐伯鞍職が祀られています。


厳島神社のすぐ近くに大願寺(だいがんじ)35_R.JPGがあります。

大願寺は真言宗高野山派で、厳島神社の修理造営を司ってきた寺院。
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ここに祀られている弁財天は、江の島、竹生島とならび日本三弁財天の一つです。

一方、明治の神仏分離まで厳島神社の別当職であったのが、
弥山の麓にある真言宗御室派に属する大聖院(だいしょういん)。
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本尊は波切(なみきり)不動明王をお祀りしています。
本堂、魔尼殿(まにでん)をはじめ、随所にみられる彫り物や複雑な建築様式が見られます。
石段を上り、かなりくたびれていたのですが、いちめんに彫刻された玉眼の龍や獅子にゾクッとして目が覚めました。

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  魔尼殿 弥山三鬼神を祀る。圧倒されるような建築です!
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魔尼殿二階から
大聖院から弥山への登山道が見えます。
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さて、大聖院をあとに─

多宝塔
を経て、
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大元(おおもと)公園
へ。

大元神社 本殿は三間社流造り。
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     こけら葺が六枚重三段葺きの日本で唯一の建造物。

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夕暮れ時の静かな公園を散策し、
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清盛神社にお参りし…

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清盛神社 昭和29年に清盛のの遺徳をたたえ建てられた神社


大鳥居を見ると…干潮になっています。
あの大鳥居まで歩いていけるんですね!
たくさんの人がどんどん集まってきます。

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鳥居まで来て社殿が正面に見えると不思議な感じがします。
社殿までも歩いて行けます。
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満潮時とは水深2メートル弱くらいの差でしょうか。
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この大鳥居は島木のなかに石が入れられて重石となっているそうで、自重で立っています。
大鳥居に始まり、大鳥居で終わった一日。

明日はいよいよ弥山に登ります!

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翌日も天候に恵まれました。宮島へわたります。
いよいよ弥山(みせん)へ─
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バスと
ロープウェイで途中の獅子岩駅まで行くことができます。
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いい眺めです。怖いくらい……
獅子岩駅からは歩いて、まず弥山本堂を目指します。
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ところどころで休憩しながら、木の間から見える眺めに励まされつつ…
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本堂に近づくにつれて、巨岩がみられるようになってきます。
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太古の昔、ここが海の底であった証拠だそうです。
弥山本堂に到着です。
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弘法大師が弥山山上で護摩を焚き、百日間の求聞持(ぐ8_R.JPGもんじ)の修法を行ったところと伝わります。本尊は虚空蔵菩薩が祀られています。
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            清盛の三男、宗盛が寄進したという梵鐘。
本堂と向かい合う霊火堂(れいかどう)
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弘法大師が修法された当時から燃え続けているという聖火。その上に大茶釜が懸けられ、釜の湯を飲むと万病にきくといわれています。

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ここは日本で唯一、鬼神を祀るという三鬼堂(さんきどう)。
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主神は追帳鬼神(ついちょうきじん)で知恵の徳を司り、他は福徳の徳を司る時媚鬼神(じびきじん)、降伏(ごうぶく)の徳を司る摩羅鬼神(まらきじん)。
三鬼大権現(さんきだいごんげん)は大聖院の魔尼殿(まにでん)にも祀られています。大小の天狗を眷属に従え、強大な神通力で衆生を救うとされるのだそうです。
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      奉納された天狗の額がたくさん掲げられています。

追帳鬼神の本地仏は虚空蔵菩薩ですが、弥山本堂の本尊は虚空蔵菩薩でした。
初代総理大臣の伊藤博文も篤く信仰したといわれ、扁額は伊藤博文の字です。
やはり山岳信仰の色濃いところですね。
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さて、また出発。 巨岩、奇岩を通り抜け、
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くぐり岩
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やっと頂上にたどり着きました!

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目の前に瀬戸内の景観が広がっています。
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まるで雲の上から見おろしているような美しさ─。

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静かでおおらかで、遠い昔、神々が降り立ったであろうと思える風景。
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厳島に詣で、弥山に登り、海と山に囲まれたこの自然の中にさまざまの信仰の姿を見たような気がいたします。


               

ご報告

本日318日、京都北文化会館にて、堤勇二講師が京都世界遺産講座を再開、正規の講座としては約9か月ぶりに復帰を果たされました!
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昨年625日の京都、73日の東京での「祇園祭」講座以来になりますが、長期にわたるブランクを感じさせない熱弁、京都では第二期シリーズの一回目「醍醐寺」について、約三時間にわたる充実の講義を聴くことができました。
さすがに世界遺産講座、しかも醍醐寺という、その歴史をはじめ、仏像、建物、庭園などすべてにおいて学ぶべきことのあまりにも多くの内容を、堤講師は画像を駆使し、丁寧に解説され、受講のみなさんは熱心に耳を傾けられていました。
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いつも感じることですが、堤講師から歴史や文化につて学ぶとき、その知識のみならず、先生が学んでこられたその精神性についても教えられることが多々あります。
神や仏に向かうときの心の有り様とでもいうのでしょうか。

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堤先生へ
京都・清遊の会のみなさまにとりまして、今日の先生の復帰を皮切りに、これからまた先生の京都学を学ぶことができますことは大いなる喜びとなります。
これからも本当に楽しみにしております。
お体に気をつけられながら、深く楽しい講義をよろしくお願いいたします。

堤先生の復帰を祝して!  
                 早春の景
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              東福寺境内にて
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            蓮光寺「駒止め地蔵」の桜

京都・世界遺産講座 ご案内

京都・清遊の会
京都 世界遺産講座(京都会場)

第二期シリーズ開催のご案内!
京都の世界遺産を紹介する好評の京都・世界遺産講座。
待望の第二期シリーズを再開いたします
広い視野と深い知識でどこよりも面白く、
臨場感あふれるビジュアルを駆使した立体講座です。

第一期以上に
パワーアップした極上の京都案内を是非、ご堪能下さい。 
第二期 平成24年(2012
1回 3月18日(日) 醍醐寺    北文化会館
2回 4月21日(土) 上賀茂神社  職員会館かもがわ
3回 5月13日(日) 高山寺    職員会館かもがわ
4回 6月10日(日) 龍安寺    未定
5回 7月28日(土) 銀閣寺    未定
6回 8月18日(土) 下鴨神社   未定
(※午後130分~430分頃を予定しています。)
醍醐寺
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   幾多の勧進能が行われた下醍醐・清瀧宮
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       上醍醐山頂に建つ如意輪堂の雄姿

上賀茂神社
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上賀茂神社 優雅で気品あふれる賀茂人形

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何のための建物でしょう?
高山寺
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石水院ばかりが注目されますが、
高山寺の本堂はこちらです。P1070396.JPG
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土宜法龍に南方熊楠、
高山寺の隠れた一面もご紹介します。

龍安寺
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意外に知られていない垣根・龍安寺垣
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有名な石庭を囲む土塀。
ここでしか聞けない話満載の講座です。

銀閣寺
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将軍義政は果たしてどんな気持ちで
この景色を眺めたことでしょう。
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一色に万色を見、一音に万音を聴く。
下鴨神社
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水の神が降臨するという磐座・橋。
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目玉のまっちゃんこと尾上松之助。

高田保馬に吉見昭一などなど、
これも下鴨神社の光彩です。

第三期講義内容予定(第二期5回以降にお知らせいたします)
第三期
9月 天龍寺   10月 東寺

11月 清水寺   
12月 西本願寺
1月 平等院   2月 西芳寺
会場
原則として京都市北文化会館(北大路ビブレ内)および
職員会館かもがわ
中京区土手町通夷川上ル末丸町284
TEL 075-256-1307  
市バス「河原町丸太町」徒歩5分
京阪電鉄「神宮丸太町」駅 徒歩5分)を使用いたします。
変更の場合はその都度告知致します。
ご参加費
各回お一人3000です。
第二期シリーズ以降お申し込みの場合、
6回分一括ご入金の方は、合計
18000円を15000円に割引させて頂きます。
各回ごとのお振込みか、各期ご参加回一括でのお振込みかどちらかをご選択下さい。
各回ごとのお申し込みの場合、各回開催時に次回のご案内を配布致しますので、その都度お申し込み、お振込み下さい。
各回振込の方は、開催日の一週間前までにご入金下さい。
申し込み要領
① 本ホームページ右肩の「京都・清遊の会 参加お申し込みはこちらから」より必要事項をご明記のうえ、お申し込みください。
② お申し込みの後、参加費をご入金下さい。恐れ入りますが、振り込み手数料はご負担下さい。③ 入金確認後、講座当日の1週間前に事務局より参加証を送付致します。当日ご持参、ご提示下さい。
○お振込先  みずほ銀行   出町(でまち)支店(587) 普通 1161285
名義  京都 清遊の会 

申し込み〆切
お申し込みは随時受け付けております。
ただしレジュメ作成の都合上、事前申込制とさせていただきますので、ご参加回の一週間前までにお申し込み下さい。
世界遺産現地案内について
各世界遺産の座学と連動し、実際に各社寺を訪れて行う現地案内は講師の体調と相談で順次開催いたします。現地案内の参加費用につきましては、拝観料や交通費などの都合で変動しますので、その都度別途ご案内致します。
講師紹介 堤 勇二
1958年生まれ。同志社大学文学部卒業。京都学園大学非常勤講師。京都の出版社で京都検定公式テキストの編集を始め、京都関係、日本の伝統文化・芸能書籍の編集を経て、現在フリーの京都学講師。京都商工会議所の京都検定講座や各新聞社主催の文化センター京都関係講座などを行う傍らさまざまなテーマで京都の奥深さを発信する。主著に「京都・祇園祭手帳」「京都・世界遺産手帳」など。
  皆様のご参加をお待ちしております!
京都・清遊の会 事務局  

6038341 京都市北区小松原北町13530108
TEL&FAX 075-465-9096     e-mail: info@kyo-seiyu.net
URL
http://www.kyo-seiyu.net