雪景色 歳暮の朝に 

師走も半ばとなり、冷え込みが増してきました。

皆さま、お元気でおすごしでしょうか。

今朝は京都市内でもぐっと冷え込み、家々の屋根に雪が積もりました。
大徳寺山門、金毛閣も雪化粧です。

 

塔頭の瑞峰院へ。門を潜って玄関までのアプローチ。松や杉にふわりと積もった雪は清らか、陽に照らされた先端は見る間に溶けていきます。

方丈に上がり、お庭へ。

驚きました! 初めて見る景色です。
枯山水の白砂に雪が積もって…

ここ瑞峰院は、天文年間に九州豊後の大名・大友宗麟が、大徳寺第91世 大満国師・徹岫宗九(てっしゅう そうきゅう)を開山に迎え、自らの菩提寺として創建したお寺。

独坐庭(どくざてい)
方丈の正面にある蓬莱山庭園。大刈込と巨石で表した蓬萊山からのびる半島と小島に打ち寄せる荒波を砂紋で描く。百丈禅師「独坐大雄峰」の禅語からの命名。

積もった雪が白波のように見えます。

この景色に何を想うのでしょうか。
自然の織りなす造形は無限かもしれません。

下は方丈北側のお庭・閑眠庭(かんみんてい)
キリシタン大名・大友宗麟の思いを汲んだ枯山水の庭で、七個の石組みが十字架を形作っています。つたない写真ですが、十字に石が置かれているのがみえますでしょうか。こちらの庭もいつもとは違う表情。
閑眠庭は「閑眠高臥して青山に対す」からの命名。

本年は、京都・清遊の会では、堤先生という大黒柱が逝ってしまわれ悲しみに包まれました。
けれども、先生が、京都の歴史や文化を学ぶ喜びや楽しさを教えて下さったことで、これからも、京都のさまざまな風景に導かれ学んでゆけると思います。

本年にみなさまからいただきましたご支援に感謝いたします。
誠にありがとうございました。

来る年がどうか佳き年でありますように。

平泉と萩

爽やかな秋の訪れを感じさせる頃となりました。

10月18日の「堤先生を慕う会」は予定通り行わせていただきます。気をつけてお越しください。

夏の暑さに疲れきった頃、萩がこぼれるような可憐な花を咲かせます。先日訪れた平泉・毛越寺(もうつうじ)では萩が見頃でした。

京都からは遠いのですが、堤先生から「義経の嘘」というタイトルで講義をしていただいたことがありました。

平泉といえば栄華を誇った奥州藤原三代が築いた奥州最大の政都。その仏国土をあらわすといわれる中尊寺金色堂。そして何といっても中心は京の義経の平泉への潜行ルートのお話。そして京都にあったといわれる平泉第(だい)。

地図と資料を駆使し京都と平泉を行ったり来たりしながら、歴史の謎を探り、解き明かしてゆかれるそのお話にどんなにわくわくしたことでしょう!

その講義を聴いて以来、平泉は憧れの、いつか訪れてみたい所でした。

ミヤギノハギは、歌枕の「宮城野の萩」にちなむといわれ、宮城県の県花となっていますが、ここ岩手の毛越寺でも三種類の萩500株が植えられているそうです。

 

毛越寺の浄土庭園。澄んだ空気のなか、大泉(おおいずみ)が池をめぐりました。心地よさは大自然に包まれているからでしょうか。

延年の舞が行われるという常行堂の横には遣水(やりみず)の遺構があり、池へそそいでいます。

青楓もすこーし色づき始めています。お地蔵さまもお堂の傍らで微笑んでおられます。

中尊寺へ。

月見坂を上り奥へ。下は弁慶堂です。木の根がびっしり覆っています。

本堂の庭にも萩が咲いていました。

金色堂の荘厳に圧倒され、外へ出て境内のお堂や苔むした庭を散策するうちその興奮が静まるようでした。

京都の萩といえば梨の木神社、常林寺。先生の現地案内がありました。先生には四季折々に咲く花や紅葉の名所をたくさん教えていただきました。

そして、夏の終わりは秋の初めに、さらに秋の終わりは冬の始まりにとつながる、「あわい」の時季。「間」とあてはめてよいのかどうか……。

季節の移りかわる時を先生は敏感に感じ取っておられました。

まだ暑さが残りつつ秋へと移行してゆく、萩の咲くこの時季に、思いがけず当地で思い出した先生の言葉です。