祇園祭 山伏山 復元水引あざやかに

ことしも祇園祭の巡行はありませんが、山鉾建てをされたところ、懸想品を見学できる会所もあり、昨年よりはいくぶん祭り気分を味わえますね。


山伏山(室町通蛸薬師下ル)では、山建ては見送られましたが、6年がかりで進めてこられた水引(懸装品)4枚の復元新調が今年で完成され、あざやかな色彩の水引が飾られていました。

水引「養蚕機織図」綴錦(つづれにしき)
下が従来の水引、上に新調の水引を掛け、図柄を対比して見られます。

中央くらいの図柄をクローズアップしますと、

桑の葉を摘みとって蚕に与えるところが描かれています。
そして蚕を育て、取れた繭から糸を繰って絹糸にし、機を織り、織物ができるまでが描かれます。

機織りの場面。復元前後を見比べてみると、


およそ200年前の水引だそうで、どのような色だったのかを再現できる現代の技術にも驚きますね。
工程が物語のように描かれ、まるで絵巻を見ているよう。間近で見ると、織りこまれた糸も緻密で見事です。
最後は、皇帝に織りあがった絹織物を献上する場面が描かれます。


刺繍も素晴らしいです。

こちらは、
前水引「桐竹霊獣図刺繍」
桐竹唐草の地に麒麟と青龍が精緻に刺繍されています。

保存会の方にお話を伺いましたら、綴織(つづれおり)は一日数センチしか織れない手間のかかる作業だそうで、技術をもっておられる方も少なく、念願の新調を喜ばれる熱い思いが伝わってきました。来年はこのあざやかな水引を掛けて巡行されるそうです。
お披露目は1年延びましたが、ぜひとも来年のお楽しみに!
ではではまた。


         (函谷鉾 四条烏丸西入で)

 

 

雪景色 歳暮の朝に 

師走も半ばとなり、冷え込みが増してきました。

皆さま、お元気でおすごしでしょうか。

今朝は京都市内でもぐっと冷え込み、家々の屋根に雪が積もりました。
大徳寺山門、金毛閣も雪化粧です。

 

塔頭の瑞峰院へ。門を潜って玄関までのアプローチ。松や杉にふわりと積もった雪は清らか、陽に照らされた先端は見る間に溶けていきます。

方丈に上がり、お庭へ。

驚きました! 初めて見る景色です。
枯山水の白砂に雪が積もって…

ここ瑞峰院は、天文年間に九州豊後の大名・大友宗麟が、大徳寺第91世 大満国師・徹岫宗九(てっしゅう そうきゅう)を開山に迎え、自らの菩提寺として創建したお寺。

独坐庭(どくざてい)
方丈の正面にある蓬莱山庭園。大刈込と巨石で表した蓬萊山からのびる半島と小島に打ち寄せる荒波を砂紋で描く。百丈禅師「独坐大雄峰」の禅語からの命名。

積もった雪が白波のように見えます。

この景色に何を想うのでしょうか。
自然の織りなす造形は無限かもしれません。

下は方丈北側のお庭・閑眠庭(かんみんてい)
キリシタン大名・大友宗麟の思いを汲んだ枯山水の庭で、七個の石組みが十字架を形作っています。つたない写真ですが、十字に石が置かれているのがみえますでしょうか。こちらの庭もいつもとは違う表情。
閑眠庭は「閑眠高臥して青山に対す」からの命名。

本年は、京都・清遊の会では、堤先生という大黒柱が逝ってしまわれ悲しみに包まれました。
けれども、先生が、京都の歴史や文化を学ぶ喜びや楽しさを教えて下さったことで、これからも、京都のさまざまな風景に導かれ学んでゆけると思います。

本年にみなさまからいただきましたご支援に感謝いたします。
誠にありがとうございました。

来る年がどうか佳き年でありますように。