「和菓子における贈答の文化」講座のご報告

新緑の美しい季節となりました。
GWに各地へお出かけの皆さまも多いのではないでしょうか。
427日、京都・清遊の会では「和菓子における贈答の文化」講座を行いました。

CIMG8274.jpeg

                          参加の皆さんを待つ広間


はじめに井上由理子講師より和菓子の贈答の歴史をひもといていただきました。

CIMG8304.jpeg

江戸時代、贈答に好んで用いられた上菓子(じょうがし)の誕生のお話。
宮中や公家、あるいは将軍家や大名家の行事に注文された菓子のお話。
一般には人生儀礼やお見舞、土産としてなど、記録からたどれる菓子には現在もある菓子の名が見え、たいへん興味深いものでした。

CIMG8308.jpeg



星のたむけ.jpeg

現在、七夕の日に調製される「星のたむけ」(亀末廣)


そして今日は贈答にかなうお菓子として、虎屋の「花醍醐」
(はなだいご)をいただきました。
CIMG8289.jpeg
花醍醐.jpeg
このお菓子は京都限定だそうで、桜に見立てた紅色のそぼろで京都産の黒豆を使った羊羹をはさんであります。
醍醐は秀吉の花見でも知られるように桜の名所ですね。

いうまでもなく美味しくいただきました(笑)


今回は贈答の文化というテーマから、贈答品を包み、贈るのに使われる「風呂敷
(ふろしき)」について学んでみました。

昨今は紙袋などが普及していますが、「風呂敷」の歴史や役割、使い方のきまりを改めて知ることができ、その意匠やデザインも日本のしきたりと深く結びついていることがよくわかりました。


そしていよいよ包み方の実習です。
お気に入りのマイ風呂敷をお持ちになった方もおられ、色とりどりの風呂敷の花が咲きました!
CIMG8329 (2).jpeg



包む中身や形にあわせ、結び方の工夫で自在に対応できる風呂敷。
模様や柄、包み方、結び方によってとっても素敵な形になります。
アップ1.jpeg

バッグのようにもできます。
アップ2.jpeg

CIMG8331.jpeg

この結び方、洒落ていますね! 風呂敷ごと差し上げるプレゼントにいかが?

CIMG8342.jpeg

CIMG8343.jpeg


今回の風呂敷体験?はむずかしいと思っていた包み方が意外や意外、すんなりと習得できました
。これなら家に眠っている風呂敷を活用できそうです(笑)。

CIMG8270.jpeg

短い時間でしたが、またこのような楽しい体験講座ができればと思います。
お越しくださった皆さま、ありがとうございました。



P4280239.jpeg

                上御霊神社の塀沿いに咲くいちはつ

桜の見どころご紹介

満開を迎えると思いきや花散らしの雨が降りましたが、ことしのお花見はいかがでしたか。
名残を惜しんで、何ヶ所かの桜をご紹介いたします。有名どころ、意外にも人のあまり来ない名所もとりまぜてごらんください。

三月の哲学の道案内には大豊(おおとよ)神社で30数年ぶりの梅と桜の競演が見られました。
001.jpeg

まずは、北区、洛星高校の桜。
北野天満宮、平野神社の近くにあり、馬代通りをはさんで向かい側は日本画家・木島桜谷の生家があります。
CIMG7036.jpeg
CIMG7054.jpeg
校内を通り抜けできる散歩道です。
学校には桜が似合いますね。

CIMG7059.jpeg
CIMG7053.jpeg


賀茂川、半木の道の桜を車窓から。
CIMG7216.jpeg
出町柳の風景。「見渡せば柳桜をこきまぜて…」を連想できるところ。
CIMG7099.jpeg
京都御所、近衛邸あとの糸桜。えも言われぬ美しさです。
CIMG6897.jpeg
CIMG6903.jpeg
CIMG6887.jpeg
昔から桜の名所として名高いところ。孝明天皇が歌を詠まれています。

池畔に枝を垂らす桜、はなびらが水面にはらはら落ちて。
CIMG6913.jpeg

さて御所の中に、ほとんど空洞になっているにもかかわらず、花を咲かせる桜があります。どこでしょう?
CIMG7023.jpeg


左京区、北白川天神宮(てんしんぐう)に来ました。なんと人がいない! 
CIMG7104.jpeg
狛犬は桜の傘の下にいました。

CIMG7106.jpeg


CIMG7111.jpeg


哲学の道からさほど離れていないのに。静かな名所。


前を流れる疏水沿いはまた桜の並木道です。でもご近所の人らしい人しか通らないんです。
CIMG7118.jpeg
CIMG7206.jpeg

天神宮から延寿の道へ。車が通る道ですが、桜並木はここもすばらしいです。
CIMG7214.jpeg


いよいよ平安神宮。これぞ桜の名所。
紅枝垂が青空に映えます。

CIMG7224.jpeg

CIMG7236.jpeg


CIMG7267.jpeg


CIMG7365.jpeg
中神苑、蒼龍池へ。
ありました、臥龍松。ほんとうに龍のように見えます。

CIMG7372.jpeg

栖鳳池のまわりをぐるりと回りながら桜狩り。
CIMG7400.jpeg
CIMG7401 .jpeg
泰平閣は風格がありますね。
背景の山とマッチした景色が見事!
CIMG7422.jpeg

CIMG7441.jpeg


尚美館を景色に取り入れ池に映る桜は最高でした。
先生よりの画像.jpeg

以上、かけ足でご紹介しましたが、いかがでしたか。
おそい桜はまだこれからですが、いよいよ新緑も映える季節になりますね。


京都の春はますますたのしみです。