1月の講座ご報告

2015年は110日の島原界隈の散策で幕開け、またまた総勢30名での探訪となりました。

京都で最も古い花街の島原ですが、堤講師の案内で歩いてみると、こんなにたくさんの見どころがあったのかと驚きます。

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              島原西門跡、島原住吉神社にて 

31日の午前講座は、新年の皇室行事から装束の話へ、そして明治の宮中と女官の世界を覗き、宮中から公家へ、町方へ、奈良へ、大阪へと文化がこぼれこぼれた、まさにこぼれ話でした。

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お菓子は新年にちなみ、銘「初音」きんとん二種。

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もうひとつは、宮中にちなんで「あもやき」でした。

「あも」は御所ことばで「餡もち」のことだそう。

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午後は堤講師による圧巻の講座「京都創世 神々の謎に迫る!」

日本の神さまはどんな神? 神の訪れとは? 神の影向(ようごう)

とは? 

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つのまにか深遠な世界へ導かれ、お話は壮大な「天地開闢の神」

に至りました。

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三時間ではとても語りきれない神々のお話…

続編「京都の神々」を期待しています!

京都・清遊の会では本年も充実の講座を開催いたします。

本年もどうぞよろしくお願いいたします!!

清遊ブログ  洛北の紅葉

錦秋の頃となりました。

ことしは十月に冷え込んだせいでしょうか、美しい紅葉が見られるようですね。

今回は洛北の紅葉を訪ねました。

まず「床もみじ」で知られる岩倉実相院から。

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山門の手前からのぞいていた鮮やかな赤はこの紅葉。

門跡寺院らしい格式あるたたずまい。

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お地蔵さまも染まりそうですが(笑)

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境内のなにげない景色のぜんぶが絵のようです。

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して実相院近くにひっそりたたずむ「岩倉具視旧宅」。落ち葉が似合う風景。

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実相院から宝ヶ池へやってきました。

雨あがりでしたので、たっぷり水を含んだ鮮やかな紅葉です。

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池の向こうには雲の切れ間から比叡山が見えかくれ。幻想的な景色。

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西賀茂の「神光院」は太田垣蓮月尼が隠棲したところ。

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夏は土用のきゅうり封じで有名ですが、

季節が変わるとこうも印象がちがうのかと驚かされます。

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境内奥の中興堂。

  

朝の光が差し込んで輝く紅葉。…言葉がありません!

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して神光院にほど近い「正伝寺」は山道の風情を味わえるお寺。

山号は吉祥山。

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血天井で知られる寺でもあります。方丈からみた七五三の庭。

比叡山を借景としたお庭ですが、残念ながらうまく写せませんでした。

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お庭もですが、方丈では狩野山楽の襖絵も素晴らしく、こちらもおすすめです。

いつだったか、雪で真っ白なお庭を見たことがありました。ここまで登ってくるのにひと苦労で…。

鐘楼あたりの紅葉も必見です。

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そして最後に─

燃えるようなこの紅葉をごらんください!

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紅といえばよいのか、朱といえばよいのか… 

「西方寺」です。山号は来迎山。

そして大船院という院号をもつ、五山送り火の「船形」ゆかりのお寺。

西方浄土に向かって漕ぎ出す大船はお迎えの船。

堤講師のお気に入りの地でもあります。

ここには先ほどの蓮月尼や北大路魯山人など著名な人々のお墓がありますが、この地の由緒はいつか堤講師の現地案内おたのしみに!

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西方寺はふだんは訪れる人もめったにありません。

ですが、山門脇の紅葉は遠くからでもはっと目をひくような鮮やかさ。
湧きあがるような精気が感じられて、思わず釘づけになってしまいました。
この紅葉に出会ったがゆえに、この美しさをお伝えしたかったのです。

どうぞまた来年も、再来年も、この紅葉が見られますように─。

高瀬川散策 七条から五条 ご報告

1116日、好天に恵まれ、堤講師の案内で高瀬川沿いの散策を行いました。

今年は角倉了以が高瀬川を開削して四百年。

かつて七条内浜と呼ばれた高瀬川の船溜まりがあったところからの出発。総勢30余名の大散策となりました。

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松明殿稲荷にて。木喰(もくじき)上人の事績を聴いてびっくり!

この木喰さんは養阿正禅(ようあしょうぜん)、一乗寺狸谷不動院や六阿弥陀詣りゆかりの僧でもあったのですね。

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「任天堂」創業の地。花札製造販売から始まった任天堂の社名は運を天に任せる、の意から。風格ある建物、装飾も独創的です。

近くには一世を風靡した手描き花札の名店、松井天狗堂もありました。

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「ひと・まち交流館」の東側はもと菊浜小学校の跡地。この付近は舟廻し場であったそうです。

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七条新地にはいまも趣ある建物がたくさんあります。

祇園新地に二条新地、京都の花街談義にしばし花が咲きました。それにしても遊所と日吉大社、思いもかけぬ関連に地名の不思議を思い知りました。

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木屋町五条下ルにひときわ目をひく榎の大樹、榎大明神。

平安時代、源融(みなもとのとおる)の河原院のいわれもさることながら、

堤講師でなければ聞けない話の連続!

大明神向こうのレストラン「efish」の店名まで読み解く講師に脱帽です。

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おなじみ五条大橋の弁慶と牛若像。弁慶がもう一人おられました(笑)。

町名、地名に残る歴史をひもとき充実の半日はあっという間に終了しました。

お越しいただきました皆さま、お疲れ様でした。

堤講師の現地案内、次回をおたのしみに!

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                       七条仏所跡の山茶花 

清遊ブログ  眞如寺 「半僧坊大権現」御開帳大祭にて

さわやかな季節となりました。

五月晴れの日曜日、衣笠にある眞如寺を訪ねました。

今日は約60年ぶりに「半僧坊(はんそうぼう)大権現御開帳大祭」が営まれるのです。

眞如寺さんは等持院の東にあり、清遊の会事務局からも徒歩5分という近さ!

門前に着くと幟が立ち、参拝の方がつぎつぎ入っていかれます。

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眞如寺の境内に入るのは初めてです。

ここ眞如寺は臨済宗相国寺派の寺院で、鹿苑寺(金閣寺)・慈照寺(銀閣寺)とともに相国寺の山外塔頭の一つ。山号は萬年山。

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石畳を進むと、見事なかきつばたが見えてきました! 

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山門の手前、両側にかきつばたの群生。朝の光にまぶしげに咲いています。

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山門を潜ると受付があり、今日の次第を案内されています。

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                 半僧坊大権現がお祀りされる圓通殿

まずは法堂(大雄殿・だいおうでん)にお参りしましょう。

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この法堂は明暦2年(1656)後水尾天皇によって再興されました。

法堂は仏殿を兼ね、宝冠釈迦如来像、左右に勧請開山の無学祖元(むがくそげん)や、勧請開基の無外如大(むがいにょだい)尼など歴代の祖師像が安置されています。

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眞如寺は、弘安9年(1286)、無学祖元(仏光国師)の弟子で、京都尼五山筆頭の景愛寺住職であった、無外如大尼が、無学の遺爪髪を祀るための塔所として「正脈庵」(しょうみゃくあん)を築いたのを始まりとします。

無外如大尼の没後、康永元年(1342)に夢窓疎石が無学の師恩に報いるべく、執権高師直、足利直義の外護を受け整備し、眞如寺が開かれ、夢窓自身は二世となりました。

無学祖元は宋から渡来し鎌倉建長寺に入り、円覚寺の開山となった臨済僧。

その初住の中国浙江省台州眞如寺に倣い、寺号を眞如寺としたそうです。

そして弟子の無外如大尼は女性で初めて悟りの印可を受けた方。

眞如寺は正脈庵時代は尼僧が住持であったそうで、尼五山の第一とされた景愛寺の法統は、現在の大聖寺、宝鏡寺に継承されています。

宝鏡寺には無外如大尼にかかわるものが伝わり、その伝承を大切にされています。

ここ眞如寺は宝鏡寺宮歴代の菩提所でもあります。

ざっと知るだけでも驚きの由緒です。

定刻になり、ご住職の江上正道師はじめ僧侶方が「半僧坊大権現」がお祀りされている圓通殿に入られ、法要が始まりました。

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「半僧坊大権現」というのは、静岡県浜松市引佐(いなさ)町奥山にある臨済宗大本山方広寺の鎮守さま。

14世紀半ば、後醍醐天皇の皇子・無文元選(むもんげんせん)禅師が留学先の中国から帰国する際、嵐に遭遇し、この危機から船を救い日本へ送り届けたのが鼻高く眼光鋭い異人の半僧坊。

そののち、禅師が方広寺を開いたときに再び現れ弟子となり、禅師の遷化後、寺門護持、衆生済度を誓って姿を消したと伝わります。

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方広寺では鎮守としてお祀りしましたが、明治14年に大火に遭い、再建のため各地に勧進を行ったことから「半僧坊大権現」として全国に広まりました。

この大火では本堂や庫裡は消失するも、開山堂や半僧坊大権現を祀るお堂は燃えなかったことから火除けの神様ともいわれます。

眞如寺の「半僧坊大権現」は、大正元年に相国寺山内に勧請され、大正7年(1918)に当寺に遷座されました。

寺門護持の鼻高く眼光鋭い半僧坊さまは天狗のような超人になぞらえられるのでしょうか、その紋は羽団扇(はうちわ)になっています。

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西陣の浄福寺を大火から護ったという鞍馬の天狗を思い出しますね(笑)

半僧坊大権現、さらに境内の豊川稲荷社、弁才尊天への読経と回向が続き、真言唱和。

さらにご住職により参拝の方々の肩を撫でていただけるとあって長い列ができました。

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御祈祷のお札をいただき、茶席へ向かいました。

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茶席は書院につづく客殿に設けられています。

書院にあがり、ひと休みさせていただきました。

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書院の襖絵は原在中(ざいちゅう)の西湖図。

原在中は応挙、伊藤若冲、与謝蕪村らとともに江戸後期の京都画壇で活躍した画家。

雄大な画の前で静かなひととき。

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今日のお茶席はたいへん盛会のようで、庭を散策しながら順番を待ちます。

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幽邃なたたずまい。池に映る木々が深遠な趣を醸し出しています。

この庭は昔、等持院の東の庭に続いていたのです。すなわち等持院、東の庭はここ眞如寺の庭だったのです。

驚きですね!

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さて、お茶席へまいりましょう。

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待合の床には半僧坊大権現の軸が掛かっていました。違い棚には舟の香合。

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いよいよ席入りです。

今日はうれしい驚きの連続なのですが、このお席にもびっくりしました。

長細い茶室で、二畳の床、さらにその向こうに一畳の床が設けてあります。

どんなふうに表現していいのかわかりません。写真をごらんください。

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点前が始まり、ご亭主が挨拶され、正客との会話がなごやかに流れてゆきます。

お菓子はなんと、羽団扇の紋です! 銘は「せいふう」とお聞ききしました。

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「青楓」ならお庭の新緑にぴったりですし、「清風」なら半僧坊さまの羽団扇が送るさわやかな風です。千本玉寿軒とのこと。

お茶は堀井七茗園。宇治七茗園と呼ばれる茶園の一つ、「奥の山」茶園で知られます。

しみとおるようなおいしいお茶でした!

そういえば半僧坊大権現がお祀りされているのは浜松市引佐町奥山でした。奥山つながりです。

風炉釜は富士釜に遠州の土風炉。

遠州といえば旧遠江(とおとうみ)国。昔は静岡の西部をそう呼んでいました。

やはり静岡浜松の方広寺とのゆかり。
遠州の風炉に据えられた富士釜は、遠江(浜名湖)から見える富士山の景色が連想されます。

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とすると…さきほど見た待合の舟香合は、無文禅師が嵐に遭遇したときの船!?

お棚に飾りのこされた蓋置の可愛らしい一閑人(いっかんじん)は無文禅師?

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流行りの「想像の翼を広げて」みましたがどうでしょう(笑)

格式あるなかにも今日の御開帳によせて取り合わされた趣向の茶会。ご亭主の細やかな心遣いが感じられます。

今日はこの眞如寺で、半僧坊大権現御開帳大祭やゆかりの茶席に参会し、境内をゆっくり散策、日が高くなる頃ようやくかきつばたの咲く参道をもどりました。

半僧坊大権現の御開帳は来年から五月の第三日曜に恒例として行われるそうです。

すばらしいところですので機会がありましたらぜひおでかけください!
それではまた。ごきげんよう。さようなら(笑)
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東本願寺界隈散策 報告

春爛漫の季節になりました。
33031日の両日、堤講師の案内で東本願寺界隈の散策を行いました。
御影堂門前の噴水で集合。桜も咲き始めています。

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渉成園に向かう正面通で。

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お小屋と呼ばれた詰所。東本願寺寺内町ならではの場所。
それに数珠屋町(じゅずやまち)という音の響きが加わって……。


「しら珠の数珠屋町とはいづかたぞ 中京越えて人に問はまし」(山川登美子)


渉成園(枳殻邸)へ。どんな景色が待っているのでしょう。

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臨池亭と滴翠軒 抹茶席と煎茶席の違いや、渉成園の水流など。
ためになるというか、知らなかった話ばかり。

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清冽な「滴翠」の滝はこちら。

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代笠席(たいりつせき) 煎茶三店の優雅な遊び。ここではとても面白いものも見ましたね!


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集まった皆さんの目線の下にあるのは……

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亀の井戸! 洒脱でユーモラスな意匠。

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立ち止まり、振り返り、思わぬところで思わぬ話の連続。
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渉成園の六分の一を占めるという印月池を渡り。
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傍花閣(ぼうかかく)はその名の通り、桜にかこまれて素敵です!
それに二階に上る階段の話、驚きでした。

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東本願寺、御影堂で─

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生きた信仰を伝える東本願寺。その典型がここにありました。
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世界最大の木造建築、御影堂。
その大きさに圧倒されながら、また話の内容にも圧倒されました。
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31日、五色の幕が張られた御影堂。翌日からの法要に備え、準備万端。

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菊の門から大寝殿を。徳川家と東本願寺の面白い話。

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堤講師の話は尽きません。まさに圧巻の東本願寺界隈散策でした。


二日間たくさんのご参加をいただき、ありがとうございました。
次回のご案内は計画中です。どうぞおたのしみに!

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