6月25日、東山区の泉涌寺を訪ねました。蒸し暑いながらも雨は降らずに無事終了することができました。
ご参加の皆さま、ありがとうございました。
皆さまからいただきました写真も含め掲載させていただきます。午前・午後の二回行いましたので、ご紹介写真の順序は異なります。
皇室の菩提所として知られる「御寺(みてら) 泉涌寺」
総門を潜ると、清浄な空気に包まれます。
戒光寺(かいこうじ)
「丈六さん」の名で親しまれていますが、本堂屋根の修復のため、現在は降ろされて、ふだんは見られない屋根瓦を拝見しました。雷神、贔屓(ひいき)、宝珠を戴いた龍など、多種にわたります。
新善光寺では、信州の善光寺御開帳にともない、二日間にわたり、同体同形のご本尊阿弥陀如来像をご開帳され、ご住職のご案内のもと拝観させていただきました。
紫陽花のお庭
桔梗も美しく!
長い坂を上り、大門へ。扁額は山号の「東山(とうぜん)」
立派な四脚門を見上げます。蟇股(かえるまた)の彫刻や菊の御紋の彫が素晴らしいです。
楊貴妃観音堂へ。なにやら内緒話?
湛海(たんかい)律師が寛喜2年(1230)に南宋から請来したという木像。現在はいつでも拝観できますが、昭和31年までは100年に一度の御開帳でした。
楊貴妃観音像 泉涌寺HPより
泉涌寺の名の由来となった泉涌水屋形を見学、降り参道の向こうに仏殿が見えます。
泉涌寺ならではの景色ですね。いつ来ても清々しいです。
仏殿は、裳階(もこし)付き一重入母屋(いりもや)造りの本格的な禅宗様建築。
阿弥陀・釈迦・弥勒の三如来がお祀りされ、内部の天井は圧倒されるほど複雑な木組み。鏡天井に、狩野探幽筆の「雲龍図」が描かれています。
開山の月輪(がちりん)大師の木像、伽藍神を参拝。
舎利殿、霊明殿をめぐり、月輪陵(つきのわのみささぎ)を背後にひかえ清浄な空気感を感じつつ、
二階堂善能寺へ。
善能寺は、もとは現在の伏見稲荷御旅所にありました。「日本最初稲荷神石社」と呼ばれる所以です。
重森三玲の作庭になる「仙遊苑」
向かいの来迎院へ。
木陰になり森閑としたたたずまいです。
荒神堂への階段。
弘法大師が、大同元年(806)、唐の国に渡られたとき感得されたという三宝荒神が祀られています。
来迎院HPより
竈(かまど)に祀られることの多い荒神さまですが、こちらの荒神さまは安産守護としても知られ、「ゆな荒神」として、皇室より安産祈願に参られることも多かったそうです。
また、大石内蔵助ゆかりのこの来迎院では、本堂に、内蔵助が討ち入り成就を祈願したという念持仏「勝軍地蔵尊」が祀られていました。
さらに、本堂には「祇園社悪王子社の本地仏」が祀られ、ご参加の方からの質問に、江戸時代頃は、祇園祭長刀鉾のしめ縄を結ぶ斎竹(いみだけ)を、来迎院から納められていたことをご住職より教えていただきました。祇園祭とご縁のあることに、一同驚きました。良い質問をしていただきました。
大石内蔵助の建てた茶室「含翠軒」(大正時代に建て替え)
書院には内蔵助の肖像がかかります。
縁側から含翠の庭を眺めるひととき。まさに翠。
弘法大師が掘り出したという独鈷水(とっこすい)。
午前にはご案内できませんでしたので、写真でご覧ください。
扉を開けて汲み出していただきました。
まだまだご紹介したい写真は尽きませんが、ここまででご報告とさせていただきます。訪ねてみて初めて知ることの多かった散策でした。
いよいよ京の蒸し暑い夏がやってきたようで、当日はたいへんな暑さの中での散策となりましたこと、お詫びいたします。
皆さま、どうかくれぐれもご自愛ください。
ありがとうございました (^-^)