下鴨神社界隈 現地案内ご報告

1128日と30日の両日、「下鴨神社界隈散策」を行いました。
紅葉も見ごろを迎えての散策、堤講師の案内はいつもながら驚きの連続(笑)となりました。

萩の名所、常林寺で。砂川の三寺院の歴史、萩の由来など聞きました。
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猿畠山法性寺(えんばくざんほっしょうじ) 屋根に向き合う猿の姿がみえるでしょうか?
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「はかり」や「そろばん」が鋳込まれた銅鐘。
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商人に崇敬された日蓮宗のゆかりを伝える鐘に見入りました!
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鴨川と高野川が出合う中洲にて。こんな場所でいったいどんな話…?

堤講師の詳しい説明に二本の松の木を見上げて「へー」と一同納得。
松竹撮影所の映画にまつわる話、水上勉の小説「出町の柳」の話もありました。
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「目玉の松ちゃん」こと尾上松之助の銅像前で。
さらに詳しい京都と映画の話、「出町柳」の由来について。
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いよいよ世界文化遺産「下鴨神社」へ。
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糺の森の紅葉はどうでしょうか? 
なんともいえず清々しい境内です。
もみじ橋。床紅葉ならぬ川紅葉。
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河合神社へ。 二つの鳥居、境内前の三井社、貴船神社、そして鴨長明の話。
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神宮寺址にて。 神仏習合、神仏分離の話を。
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赤橋(あけばし)と亀島。他では聞くことのできない話です!
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さるやで一服。ウニになった頭をほぐして!(笑)
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現大炊殿(おおいどの)、賀茂斎院跡にて。カモの神に仕える女性の話など。

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今でも神饌を調進されている大井炊殿前にて。蕃塀(ばんぺい)の話、神饌の話、そして人と神のかかわりについて熱く語られました。

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大炊殿内部。 神饌も展示されています。
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井上社のそば、タラヨウの木(葉書の木)の下で。 樹下(じゅげ)神事と女絵馬にまつわる話を。
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 舩ヶ島。まったく知らなかった秘密! 無社殿神地と下鴨神社最近の発掘成果についても。

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たっぷり3時間、でもあっという間の3時間でした!

ご参加の皆さんは積み重ねられたこの地の歴史の層に驚き、またカモの神様への畏敬の念を抱かれたのではないでしょうか。

 


晩秋の夕日が落ちる頃、糺の森をぬけ帰途に着きました。
今年の現地案内は終わりましたが、さて来年は堤講師、私たちをどこへ連れて行ってくれるのでしょう?
皆さま、どうぞお楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京の夏 祇園祭とゆかりの和菓子 講座 報告

京都特有の蒸し暑さが体にまとわりつく梅雨の七月六日、

七夕を前にしたこの日、その暑気と湿気を吹き飛ばすような、

京都・清遊の会の恒例「和菓子講座」が行なわれました。

今回のテーマは「京の夏 祇園祭とゆかりの和菓子」

講師は会の主催者・中川祐子さん。

祇園祭にふさわしく浴衣姿で。
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最初に画面に登場したのは「京のよすが」

「四畳半」の異名を持つ亀末広の銘菓です。

祇園祭の季節には神社の神紋をまとった団扇が。

季節感満載の京のお菓子ですね。
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さて、今日のテーマは八坂神社界隈の老舗和菓子屋さん。

たくさんのお菓子屋さんの中から選ばれたのは

ほとんどの人がご存じなかったこの店

「鍵甚良房」さん
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 鍵甚良房 外観


紹介されたお菓子は

鉾餅(ほこもち) 今日の主役です!
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紅がさされた味噌餡をクレープ生地で包み、

祇園さんの神紋が焼印されています。

形は鉾の網隠し。

なんとも見事で、祇園祭の風情満点のお菓子です。

しかも、その味のなんと美味しかったこと!!

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 三個並べると、稚児と禿、に見えます?

さらに講師の買い物秘話と京の和菓子屋談義が実に面白く

まるで自分が買いに行ってるような錯覚を覚えました。
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  鍵甚良房 店内


次のお店はこの店

「甘泉堂」さん。
ご存じ、水羊羹や「とりどり最中」で有名ですね。

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  甘泉堂 外観 通常の営業中です。

この店は、いろいろと乗り越えなければならない関門があるのですが(笑)
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  これも営業中なんです!


臨場感溢れる講師の話は抱腹絶倒! 
実体験者ならでは、です。
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 甘泉堂の水羊羹(左)ととりどり最中(右)


そしてここで紹介されたのはなんと!
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 お菓子で作られた舞妓の花簪!!


どっちが本物かわかりますか?
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向かって左が本物、右がお菓子です!

この工芸菓子はお店では見ることはできません)


京都の和菓子屋さんの技術の高さと底力を思い知らされました。


次はこのお店。

「豆平糖」で有名な「するがや祇園下里」さん
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  するがや祇園下里 看板


なかなか一度ではたどり着けないお店ですが

中川講師がとてもお好きなお菓子がこの豆平糖なのですって!
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 するがや祇園下里の銘菓 豆平糖 


た、確かに美味しい。

美味し過ぎる……

京都の老舗の味、おそるべし。


ところで、

このお店の近くにある有名なお稲荷さん

みなさんご存じですね。
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  辰巳稲荷さん


ですが、この近くにあるこのお稲荷さん、

知ってますか?
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  観亀稲荷さん


知る人ぞ知る稲荷社ですが、過日、ここである展観が行なわれました。

その時紹介されたのが、「祇園の練物(ねりもの)」

その昔、中御座の神輿を鴨川の水で清める「神輿洗い」の日、

神輿を待つ「お迎え提灯」に際して、南座の役者や花街の芸舞妓が

思い思いに扮装してお迎えし、本宮まで参拝にお練を行なったのが祇園のお練り。

昭和35年を最後に行なわれていないのですが、

その時の衣装が見つかったのです。

そんな行事があったのですね。

まだまだ知らない祇園祭の秘密。
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  講座風景と「祇園練物番付」の資料画像


さて、祇園祭の和菓子といえばこれ
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そう。亀廣永さんの「したたり」です。

菊水鉾の菊水茶会で供される超有名な棹物ですが

このお菓子は、いまのご主人が考案されたもの。

それほど古くはなかったんですね。
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 亀廣永 外観とご主人

人のよさがお顔にでたご主人。

お店の暖簾も亀、壁掛け時計も亀。

誰ですか? ご主人も、なんて言うのは(笑)


中川講師の話は、何度も何度もそのお店に行き

粘りと笑顔で食い下がり(笑)

最後にはまるで昔からの友達のように

明かされない秘話まで聞き出してしまうという

京都を知り尽くした抜群の取材力に基づくものばかり。

その証拠に紹介されたお店の人たちはみな笑顔で写っていました。

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  身振り手振りで大熱演の講師


言いたいことだけ言って帰る講師が多い中

聞きたいことを教えてくれる中川さん。

きっとこれからファンがどんどん増えますね。

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  笑顔が魅力の中川さん

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  亀屋則克の浜土産(左) 神紋入りくず焼(右)

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  大極殿本舗の吉兆あゆ

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  柏屋光貞の行者餅

他にもとてもとても面白い話や美味しいお店、

お菓子が披露されたのですが

全部は明かさないでおきましょう。

どれもがまた聞きたい、

そう思わせるお話の連続でした。

これからも

季節とのつながり、行事との関係、

日本人の生活に密着した和菓子やお花、また意匠など

中川講師でなければ話せないテーマを

これまた独自の視点で紹介していただけることでしょう。
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あっという間の一時間半。

今後もとてもとても楽しみです。

最後に一つ。

実は、今回紹介されたお菓子、

鉾餅も豆平糖もしたたりも

すべて実際にいただくことができました。

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普段は前でしゃべっているある人がもてなしたみたいですが

どのお菓子も、出されるタイミングが微妙にずれていて

どれもが早すぎるやら、早すぎるやら、早すぎるやら!


ご参加の皆様、申し訳ありませんでした(涙、涙)

                                Y.T記