7月17日
いよいよ山鉾巡行当日。晴天に恵まれました!
京都・清遊の会の皆さまもたくさんの方々がお越しになったのではないでしょうか。
当日は四条室町、函谷鉾近くの二階から見学しましたので、
新町周辺の山鉾のみですが、ごらんください。
15日宵々山の町会所の様子もあわせてご紹介いたします。
まず長刀鉾から。
囃子方の息もぴったり、向きもぴったりです!
ちなみに長刀鉾の長の字は織田信長が書いたと言われているそうです。
大屋根後部の蟇股に、長刀鉾の名の由来となった三条小鍛冶宗近の像が見えました。
小鍛冶宗近が神剣を鋳造する姿を写したものと伝わります。
写真ではわかりづらいのですが、稚児人形「三光丸」が人形方によって稚児舞を演じています。
放下鉾といえば、洲浜形の鉾頭。
逆から見るとミッキーマウスの顔のような紋ゆえに親しみを感じてしまいます。
放下鉾の町会所があるのは古風な町名をもつ小結棚町。
町会所は京都市の有形文化財の指定を受けています。
会所には唐子が庭園に戯れる賑やかな図の見送りなどが飾られていました。
今は皆川泰蔵作の「バクダッド」が巡行に使われていますね。
同じく皆川泰蔵デザインのフクロウの金具も見事です。
下水引は高山寺に伝来した国宝の絵巻「華厳宗祖師絵伝」の四場面を織り出したもの。
写真は新羅へ帰る義湘を慕う善妙が龍と化して海に身を投じた場面でしょうか。
詳しくは、堤講師の「京都・世界遺産手帳 高山寺」をご参照ください
次は岩戸山。天岩戸伝説と国生みの神話を趣向としています。
確かに走る姿勢、金色の眼をむいて…迫力です。
鳥居に長鳴鳥がとまっています。
そのため岩戸山は真松には何もつけないのだそうです。
屋根下の前面には金の雲を背に戦う素戔嗚尊。
後面には八岐大蛇と酒瓶の彫刻。
身を乗り出して踏ん張って撮りました!
ちょっと怖かったです。
新町通の一番南ですから、山の上からは、
船鉾、放下鉾、南観音山などが1列に見通せます。
誰かさんなら到底できなかったでしょう。
今年は、町内で蟷螂がくるりと回って引いてくれるおみくじをいただいてきました。
船鉾が姿を見せました。
偉容というか、異様というか…。
さすが出陣の船!豪華絢爛です。
御神体は神功皇后。
そして住吉明神、鹿島明神、龍神安曇磯良。
会所飾りも厳粛な雰囲気でした。
船鉾をご紹介しましたので、
今年復興の話題でにぎわう大舩鉾を。
現在、製作が始まっています。
北観音山、八幡山、そしてしんがりをつとめる南観音山です。
タペストリーの画題は旧約聖書アブラハムの子イサクの嫁選び。
禁教下、函谷鉾が堂々とこの図を掲げて巡行していたとは驚きです。
稚児人形「嘉多丸」像もさぞお疲れでしょう。
町内では拍手で迎えられました。
鶏鉾も帰ってきました。稚児人形もよく見えます。
そして菊水鉾は室町通を北へ上がります。
本当にお疲れさまでした。
天候に恵まれ、今年は最高の山鉾巡行でした。
また来年をお楽しみに!!