2022年に向けて

今年も残すところわずかとなりました。
昨年につづいて新型コロナウイルスの影響を受けた一年でしたが、本年は、堤先生の墓参にお越しくださったり、また先生への変わらぬ思いをお寄せくださる等、あたたかいご支援を賜り有難うございました。

来年はどのような年になるのでしょうか。
心おきなく、清遊の会で皆さまにお会いできますよう願っております。

2022年 春の予定
1月15日(土)  初詣案内
「七本松通の寺をめぐる!」

3月27日(日)京都講座
「洛西・大枝の歴史と風土」

4月16日(土)現地案内
「たけのこ料理と大枝の地散策
─地福寺から沓掛まで・旧道をたどる─」

変更を余儀なくされるかもしれませんが、以上の日程を予定しております。来年あらためてお知らせいたします。

下は本年秋に出向きました写真。来年の講座で詳しくご紹介できるものがあるかもしれません (^-^) どうぞお楽しみに!

伏見稲荷大社 火焚祭 11月8日

北山杉の里 小野郷 清滝川畔

小野郷 岩戸落葉神社     昨年は散った後😢…
今年、間に合いました! 黄色のじゅうたん😊



妙顕寺 名残の紅葉 思いがけず !(^^)!

皆さま、
どうかよいお年をお迎えください (^-^)

 

黒谷 栄摂院 紅葉の庭 

師走に入り、冷え込みが増してきました。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。

先日、美しい紅葉に出会いました。
黒谷の金戒光明寺から真如堂への散策の道すがら。北門へ向かう参道沿い、真っ白い壁の向こうのあざやかな紅葉に魅かれました。



「栄摂院」とあります。
吸い込まれるように中へ。整然と手入れがされたアプローチ。色とりどりの楓。


中門を潜って、びっくり!
目の前に広がる景色に思わず立ち尽くしてしまいました。



苔むした石段の散紅葉。
山のような斜面の上には仏様。このお庭がいっそう崇高なものに感じられる所以です。



法要中の貼り紙のとおり、本堂からは読経の声が聞こえています。鳥のさえずり。朝の清浄な空気。こんな空間に誰もいません。もう夢見心地…。

中門を打ち返して見たり、

恐れるように、静かに静かに、とそっと歩きます。

ご志納入れがありましたが、参拝者まかせです。なんということ!

「栄摂院」(えいしょういん)は「黒谷さん」として知られる浄土宗大本山「金戒光明寺」の塔頭寺院。
1589年(天正17)、徳川家康の家臣・木俣守勝(きまたもりかつ 1555~1610)創建。木俣守勝は、三河の時代から家康に仕えたといい、晩年には彦根藩井伊家の家老を務めた武将で、楠木正成の嫡孫・楠木正勝の子孫であるとも伝わります。その守勝が、同郷の三河の松誉琴察を請じて創建したのが栄摂院で、本尊は阿弥陀如来。

奥に池があり、縁側から回り込んでみると、今度は紅葉と竹林が姿を現します。


先ほどの景色とはまたちがう趣。木々に風が渡り、サワサワ揺れるのも風雅です。
そして正面のお庭。


手前には池がありますが、書院前庭は白砂や刈込を巧みに配した枯山水庭園となっていて、九十九折れの石畳は奥へ奥へと誘われるよう。向こうに手入れをされている姿もありました。

紅葉と竹林の前に井戸がありました。

この井戸から引いた水は「黒谷明星水」と呼ばれ、黒谷八景のひとつに数えられたそうです。清水が湧き出し、空から明星が雨降って、菩薩様が現れたと。なんと美しい言い伝えでしょうか。


今日は、これから行く真如堂のお話をしたいと思っていたのですが、この不思議な美の世界に揺さぶられたのか、胸がいっぱいになってしまいました。

お庭は普段は非公開だそうですが、紅葉の時期のみ公開されるようです。
初めて知った栄摂院ですが、ここは、知る人ぞ知る紅葉の名所だったのかもしれません  !(^^)!