祇園祭 鷹山の巡行に

待ちに待った三年ぶりの祇園祭。
前祭後祭ともに、晴れの良き日となりました。
そして、今年は後祭の鷹山(たかやま)が196年ぶりに復興を果たし、おめでたい気分はいっそう盛り上がりました。

24日午後1時をすぎて、鷹山が巡行を終え、新町通を帰ってこられました。
清々しい白木での巡行。この姿は今年かぎり。来年から塗りが施されていきます。堂々としてかっこいいですね! 曳き手さんのはっぴも青空に映えています。



わあっと歓声があがり、拍手の中ですが、まだまだ緊張の面持ちで通られます。


思わずついて行ってしまう人々。気持ちわかります(笑)

さてもうひとつ、大仕事。新町三条で最後の辻回し。

お囃子も替わります。今回の復興にあたり、30曲以上を作り、稽古を積まれたと伺いました。
後ろ姿は雄々しい鷹の見送り。これは、いつか復興したときのためにと、染色家の皆川月華氏が昭和61年(1986)に寄進されたもの。祇園祭の山鉾の胴掛などを多く制作した氏は翌年亡くなっています。多くの人の思いを乗せた復興の山。

こちらの辻はかなり狭いです…。

回りました !(^^)!   拍手と大歓声!


無事、町内に帰ってこられました!


囃子方の皆さん。やっと安堵でしょうか、笑顔笑顔。


保存会理事長はじめ、ご挨拶の方々。
囃子方、車方、それぞれの役割を全うされ、晴れ晴れとしたいいお顔です。

三条通に鷹山が建ち、いままでの後祭の風景が一変、賑やかな風景になりました。
堤先生が待ち望まれていた鷹山の復興。先生は毎年、鷹山の会所でご神体を見学されていました。
祇園祭は、清遊の会の皆さまには、堤先生の熱のこもった講義や、楽しかった山鉾めぐりの思い出がたくさんおありのことでしょう。先生には祇園祭でたくさんのことを教えていただきましたね。
今年は、空からこの祭を、たのもしく眺めておられることと思います。

 

 

涼 ならの小川より

台風が過ぎて、夏空が広がり、暑さもいよいよ本格的になってまいりました。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
猛暑のお見舞いを申し上げます。

朝の上賀茂神社を散策、しばし涼を感じていただければ幸いです。
おなじみ「ならの小川」から境内に。

奥へ奥へ。この辺りは「御手洗川」となります。水がよく流れるよう、川底の土を掃いておられる姿がありました。


ここ、いちばん涼しそうです !(^^)!

「渉渓園」曲水宴がおこなわれるお庭。御手洗川から分かれた小川が緑の苔を縫うように流れます。

向こうに見えるのが「賀茂山口神社」。沢田の社とも呼ばれ、賀茂社の神田を守護する社。

楼門をくぐり本殿にお参り。

めずらしい唐破風屋根をもつ片岡橋から「片山御子(かたやまみこ)神社」へ。


片岡社とも呼ばれ、ご祭神の玉依比売命(たまよりひめのみこと)にちなみ、恋愛成就、子授け、家内安泰などのご利益ありとされています。
「源氏物語」の作者である紫式部もこの片岡社に参拝したとか。
そのときの和歌が石碑に記されています。


「ほととぎす 声待つほどは片岡の もりのしずくに立ちやぬれまし」
(新古今和歌集 巻第三 夏歌)
「郭公の声を待つ間はずっと、あの片岡の森の梢から滴る朝露に立ちぬれていようかしら。」

暑、暑、暑と、賀茂のお社に涼を求めてやってきましたが、雅な歌にしばしうっとり。

きょうは七夕。今宵は星空が望めそうですね。片岡の社にもかけて、願いはきっと届きそうです (^-^)