祇園祭 花傘巡行・還幸祭見学

24日 花傘巡行・還幸祭見学
祇園祭本来の神事であるお神輿還幸の日、三部にわけて現地案内や座学の講座を行いました。この日も関東方面からの多数のご参加を頂き30名ほどの大人数となりました。

第一部 花傘巡行・八坂神社周辺見学
最初に堤講師から花傘巡行の意味と目的、歴史などを聞き、午前十時から始まる花傘巡行を花見小路の「一力」付近で見学しました。

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花傘巡行の織商鉾。昔は人形が乗っていました。

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祇園祭の歴史を伝える馬長稚児。


さまざまに趣向が凝らされた行列にはすべてに意味があり、昭和42年に開始するにあたって考えられた内容や警備との取り決めなど、驚くような説明に今までほとんど知らなかったこの行列が途端に興味深いものとなりました。

 約30分ほどの花傘行列を見物したのち、酷暑のため熱中症対策を兼ねてしばし休憩をとりました。午前11時、いよいよ八坂神社境内の案内開始です。
西楼門の異称の由来、疫神社の祭神、祇園造の秘密、神社彫刻の見分け方などなど、圧巻の説明は他では決して聞くことができないものばかり。

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八坂神社境内案内。疫神社の外観です。驚きのお話でしたね。

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疫神社のご祭神。中を見たことがなかったのでびっくりです。

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大国主社の木鼻。さてこの生き物は何でしょうか?


神社の正門、南楼門を出た一行は陶器の狛犬の由来、かつてあった藤屋と西洋料理の関係、阿蘭陀公使と中村楼のゆかりなど二軒茶屋のとても面白い歴史を聞き、一端境外へ出ました。
ちょうど久しぶりに祇園閣が公開されていたため、急遽予定を変更し、大雲院の祇園閣に登ることにしました。

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祇園閣遠景。大倉喜八郎の想いがいっぱいつまっています。鉾頭は鶴!

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祇園閣楼上からの絶景。法観寺の姿も秀麗です。

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今年は多くの参詣者で賑わう霊山護国神社の墓地も見えます。

 お寺や祇園閣ではボランティアの方々による解説が行われていましたが、時間の都合上割愛し、堤講師の話を聞きながら登楼、楼上からの絶景と涼風を堪能しました。
大雲院を後にした一行は真葛ヶ原を舞台にした慈円の和歌や、西行や芭蕉の話、そして南画家池大雅と妻玉蘭の逸話を聞き、時代祭に梶女が登場する理由、そして祇園女御と忠盛、清盛の話など、とても面白い話題の数々に時間を忘れ、気がつくと予定の時間が目の前でした。

28 再び八坂神社境内へ。ここは是非お進めのパワースポットです。.JPG
再び八坂神社境内へ。ここは是非おすすめのパワースポットです。

円山公園の山鉾館などの説明を聞いたあと、再び八坂神社の境内に戻り、勧請された神宮の独特の雰囲気や、奇石二見石の話、美女祈願で有名な美御前社の祭神、刃物の神様や先ほどの美御前社と分けて祀られる厳島神社の祭神の関係など八坂神社で一番風情がある境内西側の摂末社の説明を受けてお昼休憩に入りました。
第二部 祇園祭講座

午後は堤講師による祇園祭講座で始まりました。

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宇野商店をお借りして行った祇園祭講座。
涼しい中で豊富な話題と楽しい話が続きました。

祇園界隈で茶道具を販売されている宇野商店のご好意により、四階の広間をお借りし、明治以前と以後で違う祭神の話、花傘巡行に登場する馬長稚児の話、還幸祭の駒形稚児と綾戸国中神社の祭神の関係など祇園祭の秘密を始め、楽しい話の数々を聞くことができました。

第三部 還幸祭

いよいよ祇園祭のハイライト、お神輿の還幸です。
第三部だけに参加される方々を交え、京都大神宮で簡単な説明を聞き、駒形稚児の登場を待ちます。

30 還幸祭の主役、駒形稚児の駒形。この馬の正体も初めて知りました。.JPG
還幸祭の主役、駒形稚児の駒形。
この馬の正体も初めて知りました。

初めてみる駒形稚児の姿はとてもりりしく、神様の渡御そのものという講師の話も臨場感をもって伝わってきました。

31 四条通を行く東御座の神輿。突然の大雨で予定が大狂いでした。.JPG
四条通を行く東御座の神輿。
突然の大雨で予定が大狂いでした。

寺町通を練り歩く中御座の渡御を見物したあと、突然の集中豪雨に一時避難をやむなくされ、東御座、西御座の神輿差し上げ、差し回しなどのご説明ができなくなりました。ご参加の皆様には心よりお詫び申し上げます。

この日は大変な猛暑となりましたにもかかわらず、三部共に大勢のご参加をいただき、本当に有難うございました。
来年はまた趣向を変えて新たな祇園祭の魅力をご紹介したいと思っております。ぜひご参加ください。

 

祇園祭宵山巡り

16日 宵山飾り見学
午前の部 室町通周辺の山鉾見学

いよいよ祇園祭も佳境に入り、巡行を明日に控えた16日、山鉾の宵山飾りを見学する現地案内が行われました。
堤講師が京都商工会議所主催の京都検定講習を東京で行われた際、この現地案内の告知をされた関係で、関東地方からたくさんの方々がご参加になり、午前と午後で延べ90名近い参加者となり大変な見学会となりました。

 最初に訪ねる予定だった鈴鹿山ではちょうど八坂神社の神官によるお祓いが行われており、美人で有名な瀬織津姫のお前立ちを見ることができませんでしたので、画像だけアップしておきます。
09 鈴鹿山の町会所に飾られるご神体・瀬織津姫のお前立.JPG
鈴鹿山の町会所に飾られるご神体・瀬織津姫のお前立
午前中は室町通周辺の山鉾を見学しました。後祭の山鉾が中心です。それぞれにとても素晴らしいご神体人形や懸装品、飾り金具ばかりで、説明を受けてもとても覚えきれるものではありません。ですが明快に特徴を聞けて見どころがわかり、助かりました。
10 浄妙山では頭の上に乗る人形の秘密や宇治橋の矢の話、等伯の原画など興味深々です。.JPG
浄妙山では頭の上に乗る人形の秘密や宇治橋の矢の話、
長谷川等伯の原画の話など興味深々です。

11 鯉山は何といっても迫力のご神体と懸装品が魅力。.JPG
鯉山は何といっても迫力のご神体と懸装品が魅力。

12 つなぎ合わせると一枚の絵になる鯉山自慢の名品です。.jpeg
つなぎ合わせると一枚の絵になる鯉山自慢の名品です。
13 霰天神山では新旧の懸装品比べやこの山だけの特徴を学びました。.JPG

霰天神山では新旧の懸装品比べやこの山だけの特徴を学びました。

午前の部、最後は昭和に復興した名鉾「菊水鉾」に上がりました。豪華な鉾の上は思ったよりも高く、室町通という古い歴史を持つ通りに位置する山鉾の姿は、周りの風景こそ変わりましたが、往時の山鉾巡行のありようを偲ばせるに充分でした。
14 登楼した菊水鉾の豪華な屋根周り。昭和の職j人たちの底力が迫ります。.JPG
登楼した菊水鉾の豪華な屋根周り。昭和の職人たちの底力が迫ります。

午後の部 新町通周辺の山鉾見学

午後の部は二時、月鉾から始まりました。豪華な鉾のなかでも特に素晴らしい装飾をもつ月鉾は「動く美術館」の異名を持ち、一番高く、一番重い鉾です。
鉾上から眺める四条通の様子は祇園祭ならではの独特の雰囲気で、とても印象深いものがありました。名残惜しい鉾を後に、郭巨山
から歩き始めます。

15 郭巨山 巡行では見えにくい金の釜を間近に。.JPG
郭巨山 巡行では見えにくい金の釜を間近に。

山鉾の会所飾りだけではなく、膏薬の辻子など通り名の説明や町名の話、両側町の解説などが随所に織り込まれ、本当に多方面に亘る京都のなりたちを知ることができます。

16 太子山 太子のゆかりを伝える秦家住宅。聖徳太子と秦河勝、1400年以上前の歴史がこの町には現役で生きています。.JPG
太子山 太子のゆかりを伝える秦家住宅。聖徳太子と秦河勝、
1400年以上前の歴史がこの町には現役で生きています。

17 太子山は一番西にある山。智恵の杉に腰掛け、驚きの話をうかがいました。.JPG
太子山は一番西にある山。
智恵の杉に腰掛け、驚きの話をうかがいました。

そのほか、油天神山、芦刈山、木賊山などあまり人が訪れない地味だと思われがちな山を訪ね、その素晴らしさを堪能しました。見どころ、聞きどころの解説があるとこんなに分かりやすいものだと感動の連続です。
途中、驚くほど精巧に作られた長刀鉾の模型と出会ったり、予期してはいましたがしばらく豪雨に動けなかったりと記憶に残る見学となりましたが、雨のため太鼓を合図に木賊山が懸装品を取り外す様子を目の前で見物できたり、思わぬ余慶もありました。
18 船鉾では四体のご神体人形をじっくり拝見しました。.JPG
船鉾では四体のご神体人形をじっくり拝見しました。

19 伯牙山は知音の主だとばかり思っていたら、何と戴安道とは!.JPG
伯牙山は知音の主だとばかり思っていたら、何と戴安道とは!


今回の現地案内は大変多くのご参加を頂き本当に有り難いことでしたが、皆様にご満足頂けたか、不備はなかったか、とても心配でした。講師も同様で、説明が不十分でなかったか、ちゃんと皆様に声が届いていたか、最後までとても気にしておられました。
ですが、助っ人にきてくれた中野さんの奮闘もあり、なんとか最後までやり通すことができました。皆様本当に有り難うございました。