山鉾と町内散策、特別講座ご報告

暑中お見舞い申し上げます!

京都・清遊の会では、715日に「山鉾めぐりと町内散策」、21日には「清遊特別講座」を行いました。

今年は祇園祭の山鉾のなかでも一番南にある保昌山からめぐりました。

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保昌山は唯一縁結びのお守りを授与され人気の山。
会所として貴重な燈籠町会所。二階を見上げて(笑)

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太子山 会所は秦河勝の子孫である秦家。

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秦の始皇帝の宮殿、阿房宮を刺繍したみごとな前懸。
 

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秦家は「太子奇応丸」の調進で知られます

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木賊山は世阿弥の謡曲「木賊」に取材した山。
 
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隅飾りをおさえる飾り金具、よく見ると軍配のなかに兎が!
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そして堤講師ならではの町内散策。平等寺に新玉津島神社、繁昌神社に班女塚。

路地の奥を通って日吉神社へ。どこにいくの? ともかくついていかなくては…

最後は住吉神社で解散となりました。

町の中にこんなにお社があるのですね! しかも聞けば聞くほど奥深い!

いやいや驚きのご案内でした。

21日午前の講座は「七夕と京の雅」

 

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七夕にゆかりの花、仙翁(せんのう)。
室町時代、宮中や将軍家で催された「七夕花合せ」の主人公となり、いけばなの成立にも深くかかわりました。そして今もその名がのこる嵯峨鳥居本。

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笹飾りに願いをかけるだけのものではなく、京都の歴史に深く根ざした「七夕」を知っていただきたい、そんな思いも込めてお話ししました。
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下京の町堂として人々の崇敬をあつめた六角堂頂法寺。
華道発祥の地。

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旧暦七夕の頃、鮮やかに咲く仙翁をお菓子に。

御所の池に浮かべられたという「花扇」の仙翁をイメージし、

銘を「花あわせ」としました。

水面の表情は紫野源水さんならではです!

そして、午後は堤講師による「愛宕信仰の秘密」

愛宕さんの千日詣を控えて、愛宕神社の歴史や愛宕山の話が満載です!

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火の神様の秘密から愛宕山に棲む天狗さんの話、天狗さんが一休みするお寺、仲間の全国の天狗たちと、いつもながら自由自在、縦横無尽にクロスオーバーし、あっけにとられる場面も! 

驚いたり爆笑したりの3時間でした。

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愛宕の太郎坊。洛中に飛来する途中、羽を休めたお寺におられます!

翼はこうして生えている? こわーい顔

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飯綱の法で知られる権現

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白狐に乗った秋葉権現

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暑いなか、たくさんの方々にご参加いただきありがとうございました!

東本願寺界隈散策 報告

春爛漫の季節になりました。
33031日の両日、堤講師の案内で東本願寺界隈の散策を行いました。
御影堂門前の噴水で集合。桜も咲き始めています。

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渉成園に向かう正面通で。

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お小屋と呼ばれた詰所。東本願寺寺内町ならではの場所。
それに数珠屋町(じゅずやまち)という音の響きが加わって……。


「しら珠の数珠屋町とはいづかたぞ 中京越えて人に問はまし」(山川登美子)


渉成園(枳殻邸)へ。どんな景色が待っているのでしょう。

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臨池亭と滴翠軒 抹茶席と煎茶席の違いや、渉成園の水流など。
ためになるというか、知らなかった話ばかり。

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清冽な「滴翠」の滝はこちら。

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代笠席(たいりつせき) 煎茶三店の優雅な遊び。ここではとても面白いものも見ましたね!


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集まった皆さんの目線の下にあるのは……

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亀の井戸! 洒脱でユーモラスな意匠。

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立ち止まり、振り返り、思わぬところで思わぬ話の連続。
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渉成園の六分の一を占めるという印月池を渡り。
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傍花閣(ぼうかかく)はその名の通り、桜にかこまれて素敵です!
それに二階に上る階段の話、驚きでした。

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東本願寺、御影堂で─

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生きた信仰を伝える東本願寺。その典型がここにありました。
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世界最大の木造建築、御影堂。
その大きさに圧倒されながら、また話の内容にも圧倒されました。
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31日、五色の幕が張られた御影堂。翌日からの法要に備え、準備万端。

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菊の門から大寝殿を。徳川家と東本願寺の面白い話。

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堤講師の話は尽きません。まさに圧巻の東本願寺界隈散策でした。


二日間たくさんのご参加をいただき、ありがとうございました。
次回のご案内は計画中です。どうぞおたのしみに!

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