祇園祭に(Ⅳ)

 

7月24日

還幸祭を前に、四条お旅所の近くまで「久世稚児」を見たくて
出かけました。
「久世稚児」は南区久世の綾戸国中(あやとくなか)神社の神使い、神幸祭と還幸祭に中御座に供奉します。


綾戸国中神社の国中神社の祭神は素戔嗚尊。
八坂神社の「和御魂」(にぎみたま)に対して国中神社の御魂は「荒御魂」(あらみたま)。
二つの御魂が合体してはじめて祇園祭が始まるとされています。
祇園祭の重要な役割を担うだけに興味津々です。


4時過ぎ、凛々しく馬に乗ったお稚児さんが現れました。
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胸の前にかけているのは木彫りの馬の頭、御神体です。
久世稚児はこの駒形を胸にかけて騎乗した瞬間から神の化身とみなされるのだそうです。
行列を整え、いよいよお神輿を先導して出発されました。
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続いて「中御座」のお神輿が三若神輿会の輿丁に担がれ、
「ホイット、ホイット」の掛け声とともにやってきました。
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見る見るうちに一気に寺町通を駆け抜けて行かれます。


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流れにのまれそうになりながらも思わずお神輿のてっぺんを見上げました。
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堤講師の言われたとおり、屋根の上の鳳凰は稲穂をくわえています。
なぜなのか?なぜでしょう?

来年の講座はぜひとも詳しく解説していただきたいですね!
楽しみです!!


中御座、東御座、西御座の三基のお神輿はそれぞれ氏子地区を回り、深夜、無事八坂神社に戻られた由。


この後、神輿洗い、神事済奉告祭を経て、
31日、八坂神社摂社の疫神社夏越祭で祇園祭も幕を閉じます。



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疫神社 祭神は蘇民将来
2009 夏越.JPG
2009年 夏越祭


賑やかだったひと月がもう過ぎようとしています。


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今年は花傘巡行の模様をお届けできませんでした。
7月の花、むくげの「花笠」に免じてご勘弁下さい…。

 

祇園祭に(Ⅲ)

 

717日 

いよいよ山鉾巡行当日。晴天に恵まれました!


京都・清遊の会の皆さまもたくさんの方々がお越しになったのではないでしょうか。


当日は四条室町、函谷鉾近くの二階から見学しましたので、

新町周辺の山鉾のみですが、ごらんください。

15日宵々山の町会所の様子もあわせてご紹介いたします。

まず長刀鉾から。

①長刀鉾.jpeg

②長刀鉾お囃子.JPG


囃子方の息もぴったり、向きもぴったりです!

ちなみに長刀鉾の長の字は織田信長が書いたと言われているそうです。

 

③三条小鍛冶宗近.JPG
大屋根後部の蟇股に、長刀鉾の名の由来となった三条小鍛冶宗近の像が見えました。

小鍛冶宗近が神剣を鋳造する姿を写したものと伝わります。


では巡行の順番に…
放下鉾が見えました。

④放下鉾.JPG


写真ではわかりづらいのですが、稚児人形「三光丸」が人形方によって稚児舞を演じています。


⑤放下 稚児舞.JPG
放下鉾といえば、洲浜形の鉾頭。
逆から見るとミッキーマウスの顔のような紋ゆえに親しみを感じてしまいます。


⑥放下 提灯.JPG
放下鉾の町会所があるのは古風な町名をもつ小結棚町。
町会所は京都市の有形文化財の指定を受けています。

 

⑦放下 町会所.JPG
会所には唐子が庭園に戯れる賑やかな図の見送りなどが飾られていました。

⑧放下 会所内部.JPG


⑨放下.JPG


今は皆川泰蔵作の「バクダッド」が巡行に使われていますね。

同じく皆川泰蔵デザインのフクロウの金具も見事です。


⑩放下皆川泰蔵.JPG


⑪皆川泰蔵裾金具.JPG
下水引は高山寺に伝来した国宝の絵巻「華厳宗祖師絵伝」の四場面を織り出したもの。


⑫放下 華厳宗.JPG
写真は新羅へ帰る義湘を慕う善妙が龍と化して海に身を投じた場面でしょうか。

詳しくは、堤講師の「京都・世界遺産手帳 高山寺」をご参照ください本


次は岩戸山。天岩戸伝説と国生みの神話を趣向としています。

⑬岩戸山.JPG
大屋根に安置されたご神体の伊弉諾尊像が見えました。

確かに走る姿勢、金色の眼をむいて…迫力です。


⑮岩戸伊弉諾尊イザナギノミコト.JPG
天照大神と手力男命のご神体は山洞内に。

鳥居に長鳴鳥がとまっています。
そのため岩戸山は真松には何もつけないのだそうです。

⑭岩戸山 (2).JPG


屋根下の前面には金の雲を背に戦う素戔嗚尊。
⑯岩戸山スサノオノミコト.JPG
後面には八岐大蛇と酒瓶の彫刻。

⑰八岐大蛇と酒瓶.JPG


身を乗り出して踏ん張って撮りました!
ちょっと怖かったです。


新町通の一番南ですから、山の上からは、
船鉾、放下鉾、南観音山などが1列に見通せます。

誰かさんなら到底できなかったでしょう。

 


ユニークな蟷螂山はいつも人気です。

蟷螂山.JPG


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今年は、町内で蟷螂がくるりと回って引いてくれるおみくじをいただいてきました。


船鉾が姿を見せました。

偉容というか、異様というか…。
さすが出陣の船!豪華絢爛です。
⑱船鉾 鷁.JPG

 

⑲船鉾.JPG
船首は想像上の瑞鳥、鷁(げき)。
大舵は見事な螺鈿の飛龍。

⑳大舵.JPG


御神体は神功皇后。
21船鉾 御神体.JPG
そして住吉明神、鹿島明神、龍神安曇磯良。

22船鉾御神体.JPG
会所飾りも厳粛な雰囲気でした。


船鉾をご紹介しましたので、
今年復興の話題でにぎわう大舩鉾を。


23 大船鉾.JPG
綾小路通をはさんでお隣の四条町の大舩鉾の居祭風景です。


24大船.JPG
大舩鉾は船鉾が出陣の船であるのに対し、凱旋の船。

現在、製作が始まっています。

復興が楽しみですね!

25大船 手ぬぐい.JPG


北観音山、八幡山、そしてしんがりをつとめる南観音山です。

26北観音山.JPG
27八幡山.JPG
28南観音山.JPG
函谷鉾が町内に帰ってきました。


29函谷鉾.jpeg
30函谷鉾嘉多丸.JPG
間近で見ると、見事な前掛けです。

タペストリーの画題は旧約聖書アブラハムの子イサクの嫁選び。

禁教下、函谷鉾が堂々とこの図を掲げて巡行していたとは驚きです。

稚児人形「嘉多丸」像もさぞお疲れでしょう。

町内では拍手で迎えられました。


鶏鉾も帰ってきました。稚児人形もよく見えます。


32鶏鉾.JPG
室町通を南に辻回しし、町内へと戻って行かれました。
31鶏.JPG
33菊水鉾.JPG


そして菊水鉾は室町通を北へ上がります。

 

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各町内では無事の帰還に安堵されていることでしょう。

本当にお疲れさまでした。

天候に恵まれ、今年は最高の山鉾巡行でした。

また来年をお楽しみに!!