ご報告とお知らせ

寒さ極まる時期ではありますが、すこしずつ日が長くなって、春の便りが待たれる頃となりました。

京都・清遊の会では、16日、堤講師の「魅惑の社寺 広隆寺」で今年の幕開けとなりました。
上宮王院太子殿.jpeg
              広隆寺 上宮王院太子殿
聖徳太子から秦河勝、そして秦氏から日猶同祖論、境内の解説ではご本尊の変遷や仏像の秘密、建築の興味深い話などなど、いつもながらの圧巻の講義が繰り広げられました。
そして19日「京都世界遺産講座 平等院」(京都)、27日(東京会場)が行われました。
いちばん美しい富士山でした。1月27日、東京講座への車中にて.jpeg
 27日、快晴の富士

三時間あるのになぜこんなに早く時間がたつのでしょう!!
末法とは? 白川金色院とは? 観無量寿経の十六観想とは? などなど、末法の世にタイムスリップしたかのごとく、講師の語る宗教観に耳を傾けました。

平等院 阿弥陀如来像2.jpeg

               平等院 阿弥陀如来像

31日には、「こころみ講座 新年の和菓子と京の菓匠」として中川による講座を持たせていただきました。

干支菓子、御題菓子、老舗の菓子司などご紹介、また、江戸から明治、明治維新からの和菓子業界の復興の力となった出来事などについてお話しし、菓子司「聚光」の珍しいはなびら餅を賞味しました。
質問の手も上がり、最後は食べて笑って賑やかな時間となりました。


CIMG4534.jpeg
       驚きの
ロングセラー「不老泉」 二條若狭屋

P1130197 (3).jpeg

   パワーポイントはうまくできたでしょうか?()


和菓子の文化にかぎらず、日々の京都暮らしのなかから見えてくる歴史の一端など、またお話しさせていただく機会があればと思います。


京都・清遊の会ではこの春も充実の講座・催しを予定しております。
(なお、2月の世界遺産講座は次ページをご覧ください。)

321日(木)、24日(日)  「八重の逸話と哲学の道散策」講師 堤 勇二
               (雨天時は永観堂見学)
   


新島八重墓.jpeg
        新島八重墓所(参考写真)

熊野若王子神社.jpeg

                  熊野若王子神社

4
7日(日) 「伊勢神宮の秘密」  講師 堤 勇二

① 宇治橋 大事なのは太陽ではなく、橋の真ん中のライン.jpeg

宇治橋 大事なのは太陽ではなく、橋の真ん中のライン。

② 外宮 御正宮 左の空き地が遷宮予定地 空き地でないのがわかりますか?.jpeg

外宮 御正宮 
 左の空き地が遷宮予定地 空き地でないのがわかりますか?

 


4
27日(土) 「和菓子における贈答の文化」    講師 井上由理子
また、東京堤塾は、3月より新たに「魅惑の京都」シリーズが始まります! 

京都も東京も、いずれも他では聞けない、とっておきの内容満載!


各催し・講座のご案内は順次アップの予定です。


本年も京都・清遊の会にお越しいただきますよう
どうぞよろしくお願いいたします!


広隆寺の椿.jpeg

                        広隆寺の椿

清遊ブログ  大田の沢のカキツバタなど

風薫る五月。
季節は移り、新緑が目に染みる頃となりました。

上賀茂の大田神社に出かけました。

001大田_R.jpeg

京都に住んでいてもなかなかタイミングよく花の咲く頃に行けることがないのですが、今年の「かきつばた」はどうでしょうか。


神社の辺りは連休が明けたところで、ようやく静けさを取り戻していました。

お参りするより先に大田の沢をのぞいてみます。

CIMG4504_R.jpeg

咲いていました!
見たかったこの景色がありました。

CIMG4513_R.jpeg

周囲の新緑に溶け込んだ、紫と緑の見事なこと。
古代より群生しているという野生のかきつばた。

CIMG4495_R.jpeg
「神山や大田の沢のかきつばた 
   ふかきたのみは 色にみゆらむ」

俊成の歌に詠まれた風景は目の前にあります。

CIMG4493_R.jpeg

CIMG4487_R.jpeg
この大田の沢も、深泥池も、昔、京都が海だったことを示すもの。
今が見ごろで、5月20日頃まで楽しめるそうです。
さて参道を進み、本殿にお参りします。

002大田_R.jpeg


大田神社は上賀茂神社の境外摂社で、上賀茂神社より先に祀られていたこの地域一帯の地主神。
そして上賀茂さんの摂社はすべて拝殿を持っていると先日の講座で教わりました。

003大田_R.jpeg


御祭神は天鈿女命(あめのうずめのみこと)。
拝殿は割拝殿になっています。


ここで、毎月十日の夜、ちゃんぽん神楽が奉納されます。


参道の両側には白鬚社、百大夫社、鎮守社。
CIMG4530_R.jpeg
CIMG4533_R.jpeg
CIMG4532_R.jpeg 


参道の入り口には福徳社があります。

CIMG4537_R.jpeg


大田神社をあとに、賀茂川の東にある府立植物園のなかの「半木(なからぎ)神社」へ。
半木神社へは北山通り側の入口から入ると近いのです。

半木001-1_R.JPG

半木神社のある「なからぎの森」は周りに池がめぐり、庭園の景をなし、静かで素晴らしいところ。
木々が茂り、下草や土を踏んでの散策は気持ちが休まります。
半木0006_R.JPG


風が渡ると水面が揺れて。
いつまでも佇んでいたいお勧めの場所です。
こんなほほえましい光景も。

半木0007_R.JPG

半木神社の御祭神は天太玉命(あめのふとだまのみこと)。
半木0002_R.JPG

半木0003_R.JPG

半木0004_R.JPG
この辺りは錦部(にしごりべ)の里といい、カモ氏によって開墾された地で、古く養蚕製糸の業が営まれたところだそうです。

カモ族と秦族の人々がこの業の守護神として四国阿波国から天太玉命を勧請したと伝えています。
CIMG4561_R.jpeg


最後に同じく上賀茂神社の末社「小森神社」をご紹介しましょう。
北山通りと大宮通りの交差点から少し北へ行き、東に折れたところ。



CIMG4593.jpeg
小森社はなんと緑町公園という児童公園のまん中に鎮座していました!

CIMG4585_R.jpeg
CIMG4587_R.jpeg


がらんとした公園の真ん中に石垣が造られて、そこに祀られています。


ちょっと珍しい光景。
御祭神は水分(みくまり)神。石段を上ってお参りしました。

CIMG4589_R.jpeg


遊具のライオンが狛犬の役割みたいです…。

でもじつはもっと守られていました!


地元にいてしか撮れない写真をご覧ください。
これぞ京都通? それではまた。
CIMG4590_R.jpeg